ゲームの基本

ゲームの概要と目的

『大戦略パーフェクト2.0』は、最大8陣営の勢力が戦いを繰り広げる、現代戦をテーマにしたウォーシミュレーションゲームです。ゲームには、1960年代以降の現代兵器が36ヵ国分、約1100種類登場しますが、兵器エディタを用いてオリジナルの兵器を作成することもできます。
 プレイヤーは通常、BLUE・RED・GREEN・YELLOW・PURPLE・CYAN・ORANGE・MAGENTAに色分けされた8陣営(マップによって陣営数は2〜8陣営と異なります)の中から、任意の1陣営を担当します。そして、戦場マップ上で部隊を生産し、部隊ごとに移動・攻撃・占領・輸送などの行動を指示しながら、敵陣営と覇権を競っていきます。
 プレイヤーは、「勝利条件」(15ページ参照)を満たすと、ゲームに勝利します。
 マップは全部で??枚が収録されていますが、マップエディタを用いてオリジナルのマップを作成することもできます。

ゲームの進行

ターンとフェイズ

 ゲームの進行は将棋と似ています。たとえば参戦陣営が2陣営なら、双方が先手・後手と交互に行動を取っていきます。5陣営の戦いなら、BLUE陣営からRED陣営、GREEN陣営、YELLOW陣営、PURPLE陣営までが順番に行動していき、勝敗が決するまでこれを繰り返します。
 1陣営の行動回を「フェイズ(PHASE)」、すべての陣営が1回ずつフェイズを終えるまでを「ターン(TURN)」と呼びます。さらに各陣営のフェイズは、ミサイルフェイズ→収入フェイズ→補給フェイズ→補充フェイズ→行動フェイズ→生産フェイズの6フェイズから構成されています。
 この概念を示したものが下のチャートです。なお、マップにもよりますが、ターン数は最大999ターンまでに制限されています。
■1ターン中のフェイズの流れ
ゲームの流れ ターン 次ターン
BLUE陣営フェイズ 行動・生産フェイズなど 行動・生産フェイズなど
RED陣営フェイズ 行動・生産フェイズなど 行動・生産フェイズなど
GREEN陣営フェイズ 行動・生産フェイズなど 行動・生産フェイズなど
YELLOW陣営フェイズ 行動・生産フェイズなど 行動・生産フェイズなど
PURPLE陣営フェイズ 行動・生産フェイズなど 行動・生産フェイズなど
CYAN陣営フェイズ 行動・生産フェイズなど 行動・生産フェイズなど
ORANGE陣営フェイズ 行動・生産フェイズなど 行動・生産フェイズなど
MAGENTA陣営フェイズ 行動・生産フェイズなど 行動・生産フェイズなど

ゲームの流れ――【新規ゲーム】からの実際のゲーム展開

@初期状態のゲーム画面には、まだ戦場マップが表示されていません。ここでは最初に、【ファイル】>【新規ゲーム】メニューを実行して、「新規ゲーム」ダイアログを表示し、プレイしたいマップデータを選択します。マップデータには、大別して3種類があります。
 ●ノーマル:通常の、単体でプレイできるマップデータです。ファイルの拡張子は「.dm2」です。
 ●シナリオ:姉妹製品『現代大戦略2003』『現代大戦略2002』などで採用されているのと同様のシナリオマップデータです。ノーマルマップと異なり、マップのブリーフィング・作戦指令書・勝利条件などが詳細に表示されます。ファイルの拡張子は「.ds2」です。
 ●キャンペーン:複数のマップを順次段階的に攻略していくキャンペーンマップデータです。各マップを終了した時の状態によって、次にプレイするマップが条件分岐していくように設定されたキャンペーンもあります。ファイルの拡張子は「.dc2」です。
※マップはあらかじめ、ノーマルマップが82種類、シナリオマップが4種類、キャンペーンマップが16種類(計48枚)用意されていますが、マップエディタでユーザーが作成したマップを選択することもできます。
※キャンペーンマップには、練習用のマップ『チュートリアル01』〜『チュートリアル10』が含まれています。『大戦略パーフェクト2.0』の操作方法を手早く修得するためにも、最初にプレイすることをお勧めします。
※ダイアログ左側には、選択したマップデータの「マップ名」、縮小マップ、6段階の★印で表わされた「難易度」(★印の数が多いほど難易度が高くなります。最高難易度は★印5つです)、マップごとに設定されている「ターン制限」数(最大999ターン)、マップの大きさを横×縦のヘックス数で表わした「サイズ」、陣営ごとの建物数、マップの内容に触れたコメントが表示されます。このとき「表示切替」欄の【イメージ】【建物】ボタンで、縮小マップに表示される内容を切り替えることができます。
A【ゲーム開始】ボタンをクリックすると「マップ設定」ダイアログが表示されるので、ゲームのプレイ条件を陣営ごとに設定します。
※マップ設定を変更できるのは、ノーマルマップとシナリオマップだけです。キャンペーンマップでは、マップに設定された内容を確認することはできますが、変更することはできません。
■「マップ設定」ダイアログ
●マップ名:マップの名称が表示されます。
●表示切替:ダイアログ左上の縮小マップに、全体の縮小【イメージ】を表示するか、陣営色別の【建物】だけを表示するか、選択することができます。
●難易度:マップの難易度が、★印で表示されます。★印の数が多いほど難易度が高くなります。最高難易度は★印5つです。
●ターン制限:そのマップでの、ゲームのターン制限数です。「1」〜「999」までの範囲で変更できます。
●昼夜設定:→ルール設定(107ページ)参照
●コメント:マップの内容について触れたコメントが表示されます。
●サイズ:マップのサイズが横ヘックス数×縦ヘックス数で表示され
 ます。最小は48×48ヘックス、最大は256×256ヘックスです。
●建物数:陣営別の建物数の概要が一覧表で表示されます。
●参戦:参戦陣営ごとに、あらかじめ設定されている担当プレイヤーが表示されます。人間プレイ
 ヤーの担当のときは【USER】、コンピュータの担当ならば【COMP】、その陣営が登場しない場合は【不参戦】と表示されます。
 ここでは人間プレイヤーとコンピュータプレイヤーを入れ替えたり、3陣営以上が設定されているマップでは、任意の陣営を【不参戦】に変更することもできます。不参戦に変更した場合、もともとその陣営の領有していた建物は、中立の建物に変更されてマップがスタートします。不参戦に変更したい陣営が、他の陣営と同盟関係を結んでいた場合は、同盟を解除してから不参戦にする必要があります。
 なお、人間プレイヤーとコンピュータ・プレイヤーのどちらがその陣営を担当するかは、ゲーム中でも変更することができます。
●陣営:各陣営にあらかじめ付けられた名称が表示されます。全角8文字・半角16文字以内で変更することができます。
●タイプ:各陣営にあらかじめ割り当てられた兵器の生産タイプです。生産タイプは、日本・アメリカ・ロシア・ドイツ・イギリス・フランス・イタリア・スウェーデン・イスラエル・インド・中国・韓国・オーストラリア・南アフリカ・イラク・北朝鮮・スペイン・トルコ・台湾・ヨルダン・シリア・イラン・パキスタン・サウジアラビア・クウェート・オマーン・UAE・ギリシャ・スイス・オーストリア・ポーランド・タイ・カナダ・アルゼンチン・ブラジル・チリの36種類があらかじめ用意されています。
 生産タイプは、既存の36種類やユーザーが独自に編集した生産タイプ(最大100種類)などに切り替えることもできます。部隊が初期配置されているマップで、生産タイプを変更することはお勧めできません。
●資金:ゲームの開始時に、その陣営が所持することになる軍資金です。「0」〜「99999999」の範囲で変更することができます。軍資金は、毎ターンの収入フェイズに、自陣営の都市群から一定額がもたらされますが、部隊の生産や補充・修理、燃料・弾薬の補給のときに消費されます。
●部隊:その陣営が所持できる最大部隊数です。「1」〜「999」の範囲で変更することができます。部隊数は、戦闘での損耗や生産で常に上下動しますが、一時的にでもこの最大部隊数を越えることはできません。
●生産制限数設定:→ルール設定(103ページ)参照
●【BGM】:BGMとして演奏する曲を選択できます。また、このボタンをクリックすると曲を試聴できます。
●思考:その陣営をコンピュータが担当するときの、思考ルーチンの傾向です。以下の3種類から選択・変更することができます。
 侵攻重視:果敢に攻撃・前進・占領を繰り返す攻撃型の思考です。
 防衛重視:敵陣営からの攻撃に対して防御を固める防衛型の思考です。
 攻防均等:情勢を見ながら攻撃と防御を程よくこなす思考です。
●同盟:「同盟」欄で他の陣営色にチェックが入っている場合は、それらの陣営と同盟関係にあることを表わします。同盟はあくまで、同じ同盟以外の陣営は敵とみなすという関係であり、プレイヤーが直接、同盟陣営の部隊を操作するといったことはできません。同盟関係にあると以下の効果・影響があります。
 ★同盟陣営の部隊への攻撃や、同盟陣営の建物の占領・破壊は、ルール設定を変更しない限りできません。
 ★同盟関係はゲーム中に破棄することはできません。通信対戦時には、ゲーム中でも、ある程度自由に同盟の締結・破棄が行なえます。
 ★敵陣営が複数ある場合、敵陣営同士も同盟関係を結んでいることがあります。
 ★同盟陣営の一部の建物から燃料の補給を受けることができます。生産・補充・修理・弾薬補給は、ルール設定を変更しない限りできません。
 ★同盟陣営の一部の建物に部隊を収納・着陸することができます。
 ★同盟陣営の索敵範囲を見ることができます。
 ★勝利条件を満たした陣営とその同盟陣営は、共同勝利者となります。
●【ルール設定】:そのマップに設定されたルールの内容を確認できます。ここでルールの設定を変更することもできます。
 詳しくは『ルール設定』(102ページ)を参照してください。
●【勝利条件設定】:そのマップに設定された勝利条件の内容を陣営別に確認・変更できます。勝敗条件ラベル(37ページ参照)が設定されていない場合は、ターンオーバー時の設定以外の勝利条件は変更できません。
 詳しくは『勝利条件設定』(127ページ)を参照してください。
B【OK】ボタンをクリックすると、ゲームが開始されます。
C1ターン目のミサイルフェイズが訪れます。通常、このフェイズでは、発射された弾道ミサイル・巡航ミサイルが、攻撃目標地点を目指して移動します。これらのミサイルが発射されていない場合は、このフェイズはスキップされます。
D続けて収入フェイズが訪れます。このフェイズでは、占領している都市群から軍資金の収入があります。収入額などを確認したら、【OK】ボタンをクリックします。第1ターンでは、このフェイズはスキップされます。
E補給フェイズが訪れます。通常、補給フェイズでは、補給可能な部隊に対して、自動的に燃料や弾薬の補給が行なわれます。補給可能な部隊がない場合は、このフェイズはスキップされます。
F補充フェイズが訪れます。通常、このフェイズでは、補充・修理可能な部隊に対して、補充・修理が行なわれます。補充・修理可能な部隊がない場合は、このフェイズはスキップされます。
I補充フェイズが終了すると、いよいよ行動フェイズが訪れます。
●プレイヤーは各部隊に、移動・攻撃・占領・搭載などの命令を与え、戦場マップ上の建物の占領や、敵部隊の撃破などを目指します。
●1つ1つの部隊は、1〜10機の機体で編成されています。各部隊には、戦闘に必要な弾薬や移動に必要な燃料が搭載されており、さらに各機体には耐久度なども設定されています。
 燃料・弾薬は、移動や戦闘で消費されます。
 各機体の耐久度は、戦闘で損害を受けると減少し、耐久度が「0」になると機体は破壊されて消滅します。さらに部隊を編成している機体数が1機もなくなった部隊は、戦場マップ上から完全に削除されます。
 ●消費した燃料・弾薬は戦場マップ上の建物や補給部隊からの「補給」で、失われた耐久度は特定の建物などでの「修理」で、失われた機体数は特定の建物などでの「補充」で回復することができます。
 ●敵陣営や中立状態の都市・基地・空港・港などを占領すると、生産・補給・補充・修理の拠点が増え、また都市群からは、収入を得られるようになります。占領した建物は、周囲の敵を発見するのに必要な索敵範囲も拡げてくれます。
J行動フェイズで部隊への命令を出し終えたら、【ゲーム】>【行動フェイズ終了】メニューを実行します。
※行動フェイズでは、すべての部隊に命令を出す必要はありません。また、主要な部隊だけに手動で命令を出し、残りの未行動部隊への命令はコンピュータに自動処理させることもできます。その場合、手動で命令を出し終えた後、【ゲーム】>【ターン委任】メニューを実行します。すると、未行動の部隊の行動が、コンピュータによって処理されます。
K生産フェイズが訪れるので、軍資金に応じて、部隊を「生産」してください。生産された部隊は、そのターンでは行動済みとなり、何も行動を取れません。すべての部隊を生産し終えたら、【ゲーム】>【ターン終了】メニューを実行して、次の陣営のフェイズにバトンタッチします。
L以降、勝敗の決着が着くまで、C〜Kの手順で、各陣営のフェイズとターンが繰り返されていきます。

勝利条件

勝利条件の種類

 このゲームでは、マップごとに定められたターン制限数(最大999ターン)以内に、プレイヤーが以下のいずれかの勝利条件を満たすことができたときは、ゲームに勝利したことになります。

@戦場マップ上に存在するすべての敵陣営の首都を占領する。
A戦場マップ上に存在するすべての敵陣営の部隊を全滅させる。
Bマップ上の建物に勝敗条件ラベルが設定されていた場合は、設定に従って、そのすべて、またはどれかひとつを占領・破壊する。
Cマップ上の部隊に勝敗条件ラベルが設定されていた場合は、設定に従って、そのすべて、またはどれかひとつを撃破する。
Dマップ上の部隊に輸送の勝敗条件ラベルが設定されていた場合は、達成機数の設定に従って、その機数以上を目標地点まで輸送する。
※上記以外に、ターンオーバーでの「勝利」が設定されていた場合は、ターン制限数を越えるまで敗北しないで持ちこたえることができれば、勝利となります。

敗北と敗北陣営の処理

 途中で首都を占領されたり、すべての部隊を撃破されたり、勝敗条件ラベルの貼られた建物を占領・破壊されたり、勝敗条件ラベルの貼られた部隊を撃破された陣営は、敗北陣営となります。
※ターンオーバーでの「敗北」が設定されていて、ターン制限数以内に勝利条件を満たせなかった場合も敗北陣営となります。
 参戦陣営が3陣営以上あるマップで敗北した陣営の建物群は、その陣営を敗北させた陣営のものになります。また、敗北陣営の首都は、自動的に大都市に格下げとなり、その陣営の部隊はマップ上からすべて排除されます。
 人間プレイヤーが担当する陣営がすべて敗北した場合は、その時点でプレイ自体が終了します。
 なお、プレイヤーの陣営は【降伏】コマンド(91ページ参照)を実行することで、敗北の道を選ぶこともできます。

引き分けによるプレイ終了

 マップごとに定められたターン制限数(最大999ターン)以内に、どの陣営も勝利条件を満たすことができず、なおかつターンオーバーで「引分」が設定されていた場合は、引き分けの状態でプレイが終了します。

勝敗条件ラベルの表示

 勝敗条件ラベルが貼られた建物・部隊は、戦場マップ上で「★」マークに挟まれた建物名・部隊名で表示されます。これらはゲーム中に表示をオン・オフできます。詳しくは「ラベル」(36ページ)を参照してください。

勝利条件設定の変更

 勝敗条件ラベルが設定されたマップでは、ゲームの開始時に、その設定の一部を陣営ごとに変更することが可能です。
 また、ターンオーバー時に「勝利」「敗北」「引分」のいずれにするか、陣営ごとに変更することも可能です。
 変更するときは、「マップ設定」ダイアログ(11ページ参照)で【勝利条件設定】ボタンをクリックして「勝利条件設定」ダイアログを呼び出します。ここで、参加陣営ごとのタブをクリックして、適宜項目を変更してください。
 各項目の詳細については『勝利条件設定』(127ページ)を参照してください。

キャンペーンマップでの勝利・敗北・引き分け

 複数のマップで構成されるキャンペーンマップでは、勝利・敗北・引き分けのどの状態でマップを終了したかによって、次にプレイするマップが分岐していくことがあります。
 詳しくは『キャンペーンシナリオ』(100ページ)を参照してください。

「戦果報告」ダイアログ

 勝利・敗北・引き分けのいずれかの条件が満たされて、プレイが終了したときは、これまでの戦果をまとめた「戦果報告」ダイアログが表示されます。
 次画面に進むときは【Next】ボタンを、前画面に戻るときは【Back】ボタンをクリックしてください。
 このダイアログでは、陣営情報の最終状況、「領土数」の変遷、軍資金「収入」の変遷、部隊数の合計で表わされる「戦力数」の変遷、全部隊の合計価格で表わされる「戦力価値」の変遷、編成機数で表わした「撃破数」の変遷、編成機数で表わした「損害数」の変遷、損害を価格で表わした「被害額」の変遷が表示されます。
 マップに勝利したときは最後に、作戦ターン数・軍資金収支・部隊生存率・建物占領率の4つの項目の評価(E→D→C→B→A→Sの順に評価が高くなります)と、総合評価(小隊長→中隊長→大隊長→連隊長→旅団長→師団長の順に評価が高くなります)が表示されます。
 ダイアログを閉じるときは【Exit】ボタンをクリックしてください。

画面の見方と基本操作

ゲーム画面の見方

 このゲームでの実際のプレイは、戦場マップを中心とするゲーム画面で行ないます。ゲーム画面は以下の要素で構成されています。
@メニューバー
データの保存や環境設定などを行なう【ファイル】や、各種情報ウィンドウを表示する【情報】、自陣営の部隊や建物を順次表示する【検索】、ツールパレットや「オート移動」パレットなどの表示のオン・オフを行なう【ウィンドウ】、画面の表示範囲や部隊の表示などを変更する【表示】、フェイズの終了やターン途中からの自動処理などを行なう【ゲーム】、オンラインヘルプを呼び出したりする【ヘルプ】といったメニュー群が表示されます。
A戦場マップ
自陣営と敵陣営の部隊が実際に戦闘を交えることになる戦場マップ(29ページ参照)です。ウィンドウ上部のタイトルバーには、現在読み込まれているマップ名とゲームデータのファイル名称が表示されます。
戦場マップの表示範囲を移動したいときは、HQパネル上で目的の場所をクリックまたは白枠をドラッグしたり、右クリックで現われるグラバーツールや、スクロールバーを利用します。
BHQパネル
戦場マップ全体が縮小表示されます。白枠が、現在実際にマップ画面に表示されている範囲です。
縮小マップに表示される内容は、右側の3種類のボタンで切り替えることができます。
【イメージ】:地形と陣営別に色分けされた建物が表示されます。
【建物】:建物だけが、陣営別に色分けされて表示されます。
【部隊】:索敵範囲内で確認できている部隊だけが、陣営別に色分けされて表示されます。
戦場マップ上で、自陣営(青色)・同盟陣営(黄土色)と敵陣営(赤色)それぞれの、ECM範囲と迎撃範囲の表示をオン・オフできます。
【ECM】:戦場マップ上で、ECM範囲(49ページ参照)がオレンジ色の半透明ヘックスで表示されます。
【迎撃】:戦場マップ上で、迎撃範囲(61ページ、66ページ参照)が赤色の半透明ヘックスで表示されます。
C表示パネル
戦場マップ上の特定の要素の表示をオン・オフできます。
「索敵」:ルール設定で「索敵の階層化」が有効になっている場合は、【超高(空)】【高空】【低空】【地上】【海上】【海中】の6種類のボタンをオン・オフすることで、その「高度階層」(30ページ参照)の索敵範囲(48ページ、107ページ参照)を、明示したりしなかったりと切り替えることができます。
「部隊」:【超高(空)】【高空】【低空】【地上】【海上】【海中】の6種類のボタンをオン・オフすることで、その「高度階層」の部隊の表示をオン・オフできます。
Dゲーム情報パネル
現在の「ターン」数とターン制限数、現在の「フェイズ」、保有している「軍資金」と兵器価格の「相場」、現在フェイズを迎えている陣営色が表示されます(「相場」は、中級ルールでは表示されません)。
E選択部隊情報パネル
選択中の部隊の基本的な状態などが表示されます。各項目の詳しい内容については、『選択した部隊の基本情報』(55ページ)と「兵器詳細情報」ダイアログ(44ページ)を参照してください。
表示される項目は上から、部隊名称(通常は、部隊を構成する兵器の兵器名称と同一です)、兵器タイプを表わしたミニアイコンと兵器タイプ名称、編成「機数」の現在数/最大数、部隊アイコン(クリックすると「部隊詳細情報」ダイアログを呼び出せます)と現在の機数・部隊の属する高度階層名、「燃料」の現在値/最大値、部隊の「疲労」度(中級ルールでは表示されません)、1ターンでどれだけ移動できるかを表わした「通常」移動力と「高速」移動力、部隊を編成する機体ごとの現在の「耐久度」、部隊レベルを表わした「Lv.」と現在の部隊経験値のバー表示、ECMでの妨害攻撃で索敵不能になっていないか状態表示される「索敵」となっています。
F武装情報パネル
選択中の部隊が装備している武器の「武装名称」、どのような状態で使用できるかなどの特性を記した攻撃「能力」、武器の「射程」ヘックス、残「弾数」、現在選択されている武装パック番号が表示されます。
各項目の詳しい内容については、『選択した部隊の基本情報』(55ページ)と「兵器詳細情報」ダイアログ(44ページ)を参照してください。
G選択地形情報パネル
戦場マップ上でクリックした地点の「地形」名称(建物地形の場合は、所有する陣営色の頭文字がカッコ書きで併記されます)、その地形が建物地形だった場合に得られる軍資金の「収入」額、地形アイコン、建物地形が高度階層別に持つ索敵の「視界」(左から順に超高空/高空/低空/地上/海上/海中)、その地形に存在する部隊の移動タイプとその地形で部隊が攻撃を受けたときの回避率を表わした「地形回避」率、建物地形の「占領耐久度」の現在値/最大値(中級ルールでは占領耐久度は使用されません)、建物地形の「破壊耐久度」の現在値/最大値、その地形ヘックスの「座標」(マップの左上がX:0,Y:0)が表示されます。
各項目の詳しい内容については、『戦場マップ』(29ページ)を参照してください。
Hツールパレット
【検索】【表示】【情報】【ゲーム】の各メニューの中から、よく使うコマンドを、ボタンの形でまとめたパレットです。
このうち「サイズ」の【大】【中】【小】は、どれかひとつをクリックしてオンにすると自動的に他の2つがオフになります。【ヘックス】と【ラベル】は、クリックしてオンにすると、戦場マップ上でヘックス枠や地形ラベル・勝敗条件ラベルが表示されます。
【情報】メニュー関連のボタン群は、オンの状態のときに、その情報パレットが表示されます。表示中の情報パレットは、パレット上で右クリックするか、再度ボタンをクリックしてオフにすると非表示になります。

基本操作について

 このゲームでは、メニューやボタン、アイコンを、マウスでクリック・右クリックまたはドラッグすることで、大半のコマンドを実行できます。ただし、ショートカットキーを用いる場合や、一部の文字入力の際にはキーボードを併用することになります。
■右クリックでパレットやウィンドウを閉じる
 各種情報パレットや、情報ダイアログが開いているときに、それらパレットやダイアログ上で右クリックすると、簡単にそれらを閉じることができます。
■ホイールマウスにも対応
 スクロールバーが表示されるウィンドウやパレット、ダイアログ、ポップアップメニューでは、ホイールマウスのホイール機能を使って画面や項目をスクロールさせることができます。
※Windows98をお使いの場合は、搭載部隊選択時などのポップアップメニューで、ホイールでスクロールを行なうと、スクロールがうまく機能しないことがあります。ご了承ください。
■リストを項目で並べ替える
 「兵器一覧」「部隊表」「全滅部隊表」パレットや「生産」ダイアログなどでは、リスト上部の項目名をクリックすることで、その項目順にリストを並べ替えることができます。また、再度同じ項目名をクリックすることで、今度は逆順にリストを並べ替えることができます。

 なお、アプリケーションウィンドウやドキュメントウィンドウに対して、【移動】【サイズ変更】【最小化】【最大化】【閉じる】、スクロールなどのコマンドを実行する場合の操作方法は、WindowsXP/Me/2000/98の基本操作方法に準じています。詳しくはWindowsXP/Me/2000/98のマニュアルを参照してください。

ゲームの環境設定

 ゲーム全体の各種環境は、【ファイル】>【環境設定】メニューを実行すると表示される環境設定ダイアログで設定します。設定を終えたら【OK】ボタンをクリックします。
■「マップ表示」設定
戦場マップ上での、部隊アイコンやラベルなどの表示方法を設定します。
★「部隊アイコン表示」:戦場マップ上に表示される部隊アイコンの描画形式を以下の2種類から選択することができます。
 【ユニット】:兵器ごとに描き分けられたアイコンで描画されます。兵器の種類がより視認しやすくなります。
 【兵器タイプ】:兵器タイプの分類ごとに描き分けられたアイコンで描画されます。
★【機数を表示する】:チェックすると、部隊アイコンの左側に、現在の部隊の残機数が表示されます。
★【爆発アニメを表示する】:チェックすると、戦闘で部隊が撃破されたときに、部隊アイコン上に爆発アニメーションが表示されます。
★【地形ラベルを表示する】:チェックすると、マップにあらかじめ設定されている地名が表示されます。この場合、「ラベルサイズ」を【大】【小】から選択できます。
★【勝敗条件ラベルを表示する】:チェックすると、勝利条件として設定されている建物地形や部隊が「★」マークに挟まれた形式で表示されます。この場合、「ラベルサイズ」を【大】【小】から選択できます。
★【補給線を表示する】:チェックすると、「補給線」(104ページ参照)が赤色のストライプ模様で表示されます。中級ルールでは、補給線そのものが存在しません。
★【夜間演出をする】:チェックすると、戦場マップのヘックスの表示色が「昼夜」(107ページ参照)で変化します。中級ルールでは、昼夜の区別はありません。
★【戦闘発生地点へ移動する】:チェックすると、戦場マップの表示範囲外で戦闘が発生したときに、その地点まで自動的に表示範囲が移動します。
■「確認ウィンドウ」設定
★【収入報告を表示する】:チェックすると、各ターンの収入フェイズのときに、軍資金の「収入」額、現在の総「軍資金」、兵器価格の「相場」(中級ルールでは相場は一定です)を通知する収入報告ダイアログが表示されます。
★【建物状態を表示する】:チェックすると、建物に対して占領・破壊・射撃・修復・補強行動が実行されたときに、耐久度の増減を示す建物状態ダイアログが表示されます。
★【誤射情報を表示する】:チェックすると、誤射の発生を報告するダイアログが表示されます。
★【ターン終了確認を表示する】:チェックすると、【ゲーム】>【ターン終了】メニューを実行したときに、本当にターンを終了していいのか確認を求めるダイアログが表示されるようになります。
■戦闘表示設定
★【戦闘シーンを表示する】:チェックすると、戦闘の経過を詳しく見ることができます。チェックを外すと、戦闘による部隊の損害が、戦場マップ上の部隊アイコンの編成数表示に直接反映されます。
・「表示方法」:戦闘シーンの表示方法を、以下の2種類の方法から選択します。
 【リアルファイト】:戦闘が詳細なアニメーションで表示されます。
 【簡易表示】:戦闘が簡易戦闘ダイアログで表示されます。
・「表示条件」:表示される戦闘の対象を以下の2種類から選択することができます。
 【自国戦闘のみ】:自陣営の部隊が参加する戦闘だけが表示されます。
 【すべての戦闘】:索敵範囲内の自陣営以外の戦闘に関しても、詳細アニメーションまたは簡易戦闘ダイアログで表示されます。
★【戦闘時に武器を選択する】:チェックすると、敵部隊への反撃などの受身的な戦闘が発生したときにも、戦果予想ダイアログが表示されて、使用する武器を選択できるようになります。なお通信対戦時には、この設定は無効になります。
★【迎撃確認を行なう】:チェックすると、自部隊の迎撃範囲に進入してきた敵部隊に対して、迎撃するか否かと使用する迎撃武器を選択できるようになります。なお通信対戦時には、この設定は無効になります。
■「サウンド設定」
BGMや効果音に関する設定をします。
★【BGMを再生する】:チェックすると、BGMが演奏されます。下段の「音量」欄の「BGM」スライドバーで音量の調節を行なえます。
★【効果音を再生する】:チェックすると、部隊選択時の移動効果音や、戦闘時の発射音・着弾音、部隊撃破時の爆裂音などが再生されます。下段の「音量」欄の「効果音」スライドで音量の調節を行なえます。
★【チャイムを再生する】:チェックすると、自陣営のターンの順番が回ってきたときに、チャイム音で知らせてくれるようになります。音量は効果音に準じます。
★【軍資金警告音を再生する】:チェックすると、下欄で指定した軍資金の残金を割ったときに、アラーム音で知らせてくれるようになります。音量は効果音に準じます。
■その他の表示設定
★「行動パレット表示位置」:戦場マップ上で部隊に行動を指示する行動パレット(57ページ参照)の出現位置を選択できます。
 【追従】:行動パレットは、常に部隊アイコンの右側に表示されます。ただし、パレットの位置が邪魔なときなどは、パレットのボタン以外の部分をドラッグして一時的に場所を移動できます。
 【固定】:行動パレットを指定した位置に毎回表示できます。パレットの位置を指定するときは、パレットが表示されているときに、ボタン以外の部分をドラッグします。以後、行動パレットは同じ位置に表示されます。指定位置を変更したいときは再びパレットをドラッグして移動します。
★「部隊移動描画頻度」:戦場マップ上で、部隊が移動するときの移動経過描画の細かさを、【全描画】【半描画】【終点のみ】の3種類から選択できます。【終点のみ】にすると、移動経過は描画されず、部隊は移動目標地点にいきなりジャンプしたように描画されます。
★【表示方法の変更】:チェックすると、マシン環境によっては、描画処理速度が速くなります。この機能を有効にするためには、ゲームを再起動する必要があります。
■「補助機能」設定
★【オートセーブ】:チェックすると、すべての陣営のターンが終了するたびに、毎ターン自動的にゲームデータが保存されます。詳しくは『ゲームデータのオートセーブ』(26ページ)を参照してください。
・【陣営ごと】:チェックすると、オートセーブのタイミングを、ターン終了時ではなく、陣営ごとのフェイズ終了時に変更できます。
★【履歴を保存する】:チェックすると、部隊の行動履歴がゲームデータと同時に別ファイルとして保存されます。履歴ファイルは、マップの状況によってファイルサイズが変動するため、ハードディスクの空き容量に余裕がない場合は、チェックは外しておいてください。
★【通信ゲーム中のログを保存する】:チェックすると、通信対戦時に他の対戦プレイヤーと交わしたチャットのログファイルが、独立したテキストファイルとして保存されます。
・「対戦時のタイムアウト時間」:通信対戦時に、他の対戦プレイヤー相手に選択を求めるコマンドを送って、その答えがなかったとき、自動的にデフォルトの選択が実行されるまでの時間制限を、【1分】〜【5分】の間で選択できます。
※タイムアウトまでの時間設定を行なっても、その前にDirectPlayがネットワークの切断を検出した場合は、切断処理が行なわれます。回線の状態などにより、DirectPlayがネットワークの切断を検出できなかった場合は、ここでの時間設定に従って切断処理が行なわれます。
★【陣営色のカスタマイズ】:部隊アイコン・建物ヘックスの陣営別表示色と、迎撃・ECM範囲のヘックス表示色を変更するための「色のカスタマイズ」ダイアログを呼び出します。色を変更するときは、対象を左側のボタンで選択して、右側のスライダーで設定します。表示色を初期状態に戻したいときは【初期化】ボタンをクリックします。最後に【適用】ボタンをクリックすると、設定が有効になります。

ゲームの保存/再開

ゲームデータの保存

 途中までやりかけたゲームデータを保存するときは、プレイ中に【ファイル】>【名前を付けてゲーム保存】メニューを実行し、「名前を付けてゲームを保存」ダイアログを表示します。ここで、任意のファイル名を入力して【保存】ボタンをクリックすると保存が行なわれます。
 ファイル名には、拡張子を付加する必要はありません。ノーマルマップでは、自動的に拡張子「.gm2」が、シナリオマップでは「.gs2」が、キャンペーンマップでは「.gc2」が付加されます。これはオートセーブデータでも同様です。
 ゲームデータをいったん保存すれば、以後【ファイル】>【上書きでゲーム保存】メニューを実行するだけで、再びそのファイル名で保存が行なわれます。なお、別のファイル名で保存し直したいときは【ファイル】>【名前を付けてゲーム保存】メニューをあらためて実行してください。

ゲームデータのオートセーブ

 環境設定ダイアログで【オートセーブ】機能をオンにしておくと、ゲームフォルダ内の「save」フォルダの中の「autosave」フォルダに、自動的にゲームデータが保存されていきます。このオートセーブデータには、3種類があります。
 ひとつは、毎ターン終了時に、「autosave」フォルダ内の「turn」フォルダに、自動的に保存されていくゲームデータです。この場合のゲームデータには、ターン数に応じて「start001turn.〜」〜「start999turn.〜」という名称が付けられ、経過ターンごとに独立したファイルとして保存されていきます。
 もうひとつは、環境設定ダイアログで【陣営ごと】機能をオンにしてあった場合に、陣営フェイズが終了するたびに「autosave」フォルダ内に毎回自動的に保存されるゲームデータです。この場合のゲームデータには、「userend.〜」という名称が付けられ、陣営フェイズが終了するたびに上書きで保存が行なわれます。
 最後のひとつは、マップをクリアした時点で「autosave」フォルダ内に「gameend.〜」という名称で自動的に保存されるゲームデータです。
※オートセーブデータファイルは、どのマップでプレイしても同じファイル名称が用いられます。このため、あるマップでオートセーブ機能をオンにしてゲームを途中まで進めていったん中断し、別のマップでまたオートセーブ機能をオンにしたままゲームを開始すると、せっかく保存しておいたオートセーブデータファイルが、次々と上書きで書き換えられていってしまいます。前回プレイしていたマップのオートセーブデータもあとで使いたい場合は、別のマップでプレイを開始する前に、「autosave」フォルダごと、別のフォルダにバックアップコピーまたは移動したり、「autosave」フォルダの名称を変更して対処してください。
■履歴の保存
 環境設定ダイアログで【履歴を保存する】をオンにしておくと、ゲームデータの保存時に、部隊の行動履歴を、別ファイルとして保存することができます。
 この場合の履歴データファイルは、ゲームデータと同じ名称が付けられた拡張子「.hst」のファイルとして、ゲームデータと同じフォルダ内に保存されます。
■通信対戦時のゲームデータの保存
 通信対戦時には、行動中のプレイヤーだけがゲームの途中経過を保存することができます。保存したゲームデータでゲーム再開できるのは、ホストだけとなります。
■通信対戦時のチャットログの保存
 環境設定ダイアログで【通信ゲーム中のログを保存する】をオンにしておくと、ゲームデータの保存時に、通信対戦中にチャットで交わしたメッセージをテキストファイルとして保存することができます。
 この場合のログファイルは、ゲームフォルダ内の「NetSave」フォルダの中の「LogFile」フォルダに、保存時の年月日の名称が付けられた拡張子「.txt」のテキストファイルとして保存されます。

ゲームの再開

 途中保存しておいたゲームデータを読み込んで、ゲームを再開したいときは【ファイル】>【ゲーム再開】メニューを実行し、「ゲーム再開」ダイアログを表示します。再開したいゲームデータを選択したら、【ゲーム再開】ボタンをクリックしてください。
 なお、オートセーブ機能で保存しておいたゲームデータで再開したい場合は、「autosave」フォルダにディレクトリを移動して、目的のセーブデータを選択してください。
 マップのクリア時にオートセーブされる「gameend.〜」ファイルを開いた場合は、クリア時の状態のマップと、戦果報告が表示されます。

ゲームの中断/終了

 現在のゲームを中断して、新たに別のマップデータや保存してあるゲームデータでのゲームに切り替えたい場合は、【ファイル】>【新規ゲーム】メニュー、または【ファイル】>【ゲーム再開】メニューを実行してください。
 ゲームを終了したいときは、【ファイル】>【ゲーム終了】メニューを実行して初期状態のゲーム画面に戻るか、【ファイル】>【終了】メニューを実行してゲームプログラムそのものを終了します。