戦場マップ上の各陣営の部隊は、移動・攻撃・占領・搭載などの主だった軍事行動を、行動フェイズで取ります。
行動フェイズでの各部隊は、その場で移動以外の行動を取るか、その場で移動以外の行動を取ってから移動するか、移動してから別の行動を取るか、何も行動しないかのいずれかの状態となります。
なお、行動フェイズで行動を終えた部隊は「行動済」の状態となり、次のターンまで行動できません。行動済みの部隊には、戦場マップ上の部隊アイコンの下端にENDを表わす「E」が表示されます。
ただし、行動済み輸送部隊に他の部隊が搭乗したり、敵部隊からの攻撃に対して行動済み部隊が応戦したり、敵部隊を迎撃するなどの受身的な行動は取れます。
部隊が様々な行動を取るときは、以下の要因で行動に制限を受けることがあります。
■燃料切れ・弾薬切れ
移動に必要な燃料がなくなれば、移動ができなくなります。同様に、戦闘に必要な弾薬がなくなれば戦闘を仕掛けることも、攻撃を受けたときに反撃することもできなくなります。
自陣営の部隊に行動命令を下すときは、その部隊をまず選択しなければなりません。
部隊を選択するときはまず、戦場マップ上にどのような部隊が存在するのかあらかじめ確認しておく必要があります。
戦場マップ上で、マウスポインタを部隊アイコンに重ねると、ワンテンポ置いてからポップアップ情報が表示されます。
ポップアップ情報には、そのヘックスに存在する部隊の部隊名が、高度階層別に一覧表示されます。部隊アイコンからだけでは兵器を特定できないときや、部隊がスタックしていて最上層の部隊アイコンしか表示されず、下の階層の部隊が分かり辛いときなどに、活用してください。
なお、建物に収納中の部隊や、輸送部隊が搭載中の部隊はポップアップ情報には表示されません。
部隊を選択するときは、以下の手順に従います。いずれの場合も、部隊を選択し終えると移動可能範囲が表示され、プレイヤーからの行動指示待ちとなります。
※行動指示待ちを解除するときは戦場マップ上で右クリックしてください。
■通常の部隊選択
戦場マップ上の、同一ヘックスに他の部隊が存在しない場合(別の高度階層に他の部隊がスタックしていない場合)は、単純に目的の部隊アイコンをクリックします。
建物に部隊が1つだけしか収納されていない場合も、単純に目的の部隊が収納されている建物ヘックスをクリックします。
■複数の部隊が存在するヘックスで選択する場合
複数の部隊がスタックしているヘックスや、複数の部隊が収納されている建物で特定の部隊を選択する場合や、他の輸送部隊が「搭載」中の部隊を選択する場合は、そのヘックスをクリックして部隊選択ポップアップメニューを表示し、目的の部隊をクリックして選択します。
選択した部隊に関する各種基本情報は、ゲーム画面左側に表示される選択部隊情報パネル・武装情報パネルで確認できます。表示される内容は以下のとおりです。なお、各項目の内容については、「兵器詳細情報」ダイアログ(44ページ)での解説も併せて参照してください。
※複数の部隊がスタックしているヘックスでは、部隊を選択していない段階でも、そのヘックスをクリックしただけで選択部隊情報パネルに、中の1部隊の情報が表示されます。このとき、さらにクリックを繰り返すと、別の部隊の情報へと表示が順次切り替わります。
■選択部隊情報パネル
●部隊名称:その部隊に付けられた部隊の名称です。初期状態での部隊名称は、兵器名称になっています。部隊の名称は「部隊表」パレット(93ページ参照)の【Rename】コマンドで変更することができます。
●兵器名:その部隊を構成している兵器の名称と、兵器タイプミニアイコンです。
●「機数」:現在の編成数と、最大編成数が並んで表示されます。編成数(耐久度)が半分以下になるとオレンジ色で表示され、4分の1以下になると赤色で表示されます。
●部隊アイコン:アイコン上には陣営色の略称と、部隊の現在の編成数、部隊の属する高度階層名が表示されます。アイコンの周囲のヘックス枠の色は、部隊の属する高度階層を表わしています。部隊アイコンをクリックすると、より詳細な部隊情報を一覧できる「部隊詳細情報」ダイアログ(95ページ参照)が表示されます。
●「燃料」:現在の積載燃料と、満タン時の最大積載燃料が表示されます。満タン時の半分になるとオレンジ色、4分の1以下になると赤色で表示されます。燃料が尽きた場合、航空機やヘリは墜落します。
●「疲労」:戦闘を重ねたことで蓄積された部隊の疲労度を表わしています。中級ルールでは疲労は蓄積されません。
●「通常移動力」:現在装備している武装パックで設定された、通常の移動力です。原則的に数値が大きいほど、1ターンで遠くまで(速く)移動ができます。
●「高速移動力」:現在装備している武装パックで設定された、高速移動力です。高速移動力を使用すると、通常移動力のときより1.4倍遠くに(速く)移動できますが、燃料が2倍消費されます。
●「耐久度」:現在部隊を編成している機体ごとの耐久度が、ミニアイコンとともに表示されます。耐久度が半分以下になるとオレンジ色で表示され、4分の1以下になると赤色で表示されます。
●「Lv.」:部隊の戦闘熟練度を表わす部隊レベルです。戦闘を重ねて、経験値が一定の段階に達すると、E→D→C→B→A→☆と上がっていきます。レベルが高いほど、戦闘が有利になり、また誤射が起きにくくなります。
●経験値グラフ:戦闘で生き残ったり、敵を撃破したり、射撃・破壊・占領・修復・補強(中級ルールでは実行できません)・トーチカ設営・架橋・道路施設・妨害の各行動を実行したり、他の部隊に補給を与えるとこのバーグラフが上がっていきます。満タンになると部隊レベルが1つ上がります。
●「索敵」:敵部隊からのECM妨害で「索敵不能」になっているかどうかの索敵状態が表示されます。
■武装情報パネル
その部隊が現在装備している武装パックの内容と、各武器の特性や残弾数が表示されます。
●「武装名称」:その部隊が装備可能な武器の名称一覧です。グレー表示されている武器は、実装中の武装パックに含まれないことを表わしています。
●「能力」:武器の特性について略号で示してあります。
「攻」:攻撃を仕掛けるときにだけ使用できる武器です。
「防」:攻撃を受けたときの反撃時にだけ使用できる武器です。
「全」:攻撃時・反撃時の双方で使用できる武器です。
「E」:相手のECM回避力によって命中率が下がる武器です。
●「射程」:何ヘックス離れた敵部隊に攻撃を加えられるかの射程距離を表わしたものです。
●「弾数」:現在の残弾数を表わしたものです。満載時の半分になるとオレンジ色、4分の1以下になると赤色で数値が表示されます。
●武装パック番号:「Pack1」〜「Pack4」(兵器によってパックの種類がこれより少ないこともあります)のうち、現在装備している武装パックだけが明るい色で表示されます。
■行動済み部隊・他陣営部隊の選択と部隊情報
そのターンでの行動をすでに終了している行動済み部隊や、同盟関係の味方陣営の部隊、索敵範囲内に捉えている敵陣営部隊も、選択すると選択部隊情報パネル・武装情報パネルに各種部隊情報が表示されます。
部隊が選択されるとまず、通常移動力で移動可能な範囲が白枠のヘックスで、高速移動力で移動可能な範囲が赤枠のヘックスで、表示されます。
ここで、さらにもう一度その部隊をクリックすると、行動パレットが現れます。このように、行動パレットは移動可能な範囲が表示されているときに部隊をクリックすることで呼び出せます。
行動パレットには、部隊に行動を指示するためのボタンが、4つのカテゴリー別に配置されています。その部隊が現在、実行可能な行動のボタン以外はアクティブになりません。なお、アクティブなボタンにマウスポインタを重ねると、行動内容がヘルプチップとして表示されます。
●「攻撃」:敵部隊に攻撃を加える「攻撃」、弾道ミサイルや巡航ミサイルを発射する「射撃」、建物に破壊活動を行なったり爆撃する「破壊」、武装パックを交換する「武装交換」があります。
●「施設」:建物を占領する「占領」、建物の破壊耐久度を回復する「修復」、建物の破壊耐久度の上限を引き上げる「補強」(中級ルールでは使用しません)、建物に収納される「収納」があります。
●「特殊」:輸送部隊に乗り込む「搭載」、車両形態と陣地形態を切り替える「変形」、敵の索敵を無効にする「妨害」、輸送部隊から空挺降下する「空挺」、補給を受ける「補給」(中級ルールでは使用しません)、橋を架ける「架橋」、トーチカを設営する「トーチカ設営」、道路を建設する「道路施設」があります。
●「部隊」:2つの部隊を合流させる「合流」、1つの部隊を2つに分割する「分散」、部隊を戦場マップ上から削除する「解散」があります。
アクティブなボタンをクリックするとその場でこれらの行動を取れます。一方、移動後に、再度移動先に現れる行動パレットで、これらの行動を取れる場合もあります。
移動もせず、これらの行動も取らず、部隊の行動を終えるときは、行動パレットが出ている状態で、部隊アイコンをもう一度クリックするか、【OK】ボタンをクリックします。すると部隊がその場で「行動済」状態になります。
※行動パレットの表示を取り消したいときは、戦場マップ上で右クリックするか、【Cancel】ボタンをクリックします。
戦場マップの上で部隊を動かすことを「移動」といいます。移動は、軍事行動の最も基本的な要素で、地味ですが大変重要な行動です。単に移動するのはもちろん、移動してから戦闘する、移動してから搭載するなど、他の行動との組み合わせで用いられることが多々あります。
■「移動力」
部隊が移動するときは、部隊を構成する兵器の種類ごとに設定されている移動力が消費されます。基本的には、移動力が大きい部隊ほど、1回の移動で遠くへたどり着けます。
移動力には「通常移動力」の他に、その約1.4倍遠くまでたどり着ける「高速移動力」があります。
移動力は1ターンごとに使うもので、残った数値を次のターンには持ち越せません。ただし、消費した移動力は次のターンで回復します。
■地形別・移動タイプ別の消費移動力と移動制限
部隊が移動できる範囲は、通過する地形の消費移動力によって決定されます。また、消費移動力は、部隊を構成する兵器の移動タイプによっても異なってきます。具体的な消費移動力は【情報】>【地形移動表】メニューで表示される「地形移動表」パレット(31ページ参照)で確認できます。
「地形移動表」パレットで「−」と表示されている地形には、その移動タイプの部隊は入ることも通過することもできません。また、たとえ進入可能地形でも、新しいヘックスに入るだけの移動力が残っていない場合は、そのヘックスには入れません。
個々の兵器ごとの地形別の具体的な消費移動力は、「兵器詳細情報」ダイアログ(44ページ参照)と「部隊詳細情報ダイアログ」(95ページ参照)の「移動消費」欄にも一覧表示されるので、あわせて参考にしてください。
地上部隊のうち、「キャタピラC」「キャタピラD」「キャタピラF」「車両B」「車両E」「ホバーA」「ホバーB」の移動タイプは、浅い海にも進入できる水陸両用部隊です。「歩兵C」は、浅い海にいる輸送部隊への搭載・降車時にだけ、一時的に浅い海に入れます。
敵陣営の橋・ダム・トンネルや、すべての陣営の破壊された橋・ダム・トンネルには、歩兵タイプ以外の地上部隊は進入できません。また、敵陣営の橋には、海上・海中部隊は進入できません。
橋には出入口が設定されているため、それ以外の方向から、地上部隊が橋を通過することはできません。
空白地形には、すべての部隊が入れません。
超高空・高空移動タイプの航空部隊には、地形による移動制限はありません。
なお、地形による消費移動力と部隊の通常移動力によって導き出される移動可能範囲は、コンピュータが自動的に計算して、白枠ヘックスで表示してくれます。同様に、高速移動力を用いた移動可能範囲は、赤枠ヘックスで表示してくれます。
■移動と燃料
各部隊はそれぞれ固有の燃料を持っています。通常は、移動力を1使うごとに燃料も1消費されます。
燃料が「0」になると、その部隊は補給を受けるまで移動ができなくなります。また、その部隊が超高空・高空・低空部隊で、収納・搭載状態でなかった場合には墜落したことになり、燃料切れと同時に消滅します。
超高空・高空・低空部隊は、まったく移動しなくても1ターンごとに空中にとどまるために、通常移動力の4分の1の燃料を消費するとみなされます。ただし空軍基地・空港などに収納されているとき、あるいは空母・ヘリ空母・揚陸艦などに搭載されているときは、燃料を消費しません。
ヘリ部隊とVTOL部隊の場合は、着陸可能地点にいるときは便宜上、着陸しているとみなされます。たとえばヘリは、たとえ収納されていなくても、平地や道路にいれば着陸しているとみなされて、滞空時の燃料は消費されません。なお、ヘリとVTOL機の着陸可能地点は、【情報】>【地形情報】メニューで表示される「地形情報」パレットの、「ヘリ着陸」「VTOL着陸」欄で確認できます。
燃料は、補給可能な建物に収納されているか、自陣営の補給部隊に隣接するか、補給能力のある輸送部隊に搭載されていれば、毎ターン補給フェイズのときに補給されます。詳しくは『行動――補給・補充・修理』(82ページ)を参照してください。
■同一の高度階層には1ヘックス1部隊
部隊は、同一の高度階層のヘックスに他の部隊がいる場合、そのヘックスに進入したり、通過することはできません(味方の陣営の場合は通過だけはできます)。また、移動終了時に同一の高度階層のヘックスを2つの部隊が占めることはできません。ただし建物への収納時と輸送部隊への搭載時はこの例外です。
逆に、高度階層が異なれば、複数の部隊が同一ヘックスに存在することが可能です。
■支配地域(ZOC=Zone Of Control)
部隊の周りには、他の部隊の移動時などに影響を与える「支配地域(ZOC)」というものが存在します。ZOCは、その部隊の周囲6ヘックスと、真上・真下のヘックスに生じます。
敵対する陣営の部隊が、これらのZOCに進入した場合(敵部隊に隣接した場合)、その部隊はただちに移動を終了しなければなりません。なお、部隊のZOC内から移動を開始した場合は、再び敵部隊のZOCに入るまで移動できます。
■遭遇戦の可能性
移動開始前に索敵範囲外にいて見えていなかった敵部隊のZOCに、移動途中で入ると、その敵部隊から一方的に攻撃を受けます。いわば待ち伏せしていた敵と遭遇するイメージです。
このとき、敵部隊に有効な攻撃武器とその残弾があった場合だけ、攻撃を受けます。敵部隊に有効な攻撃武器がなかったりその攻撃武器が弾薬切れだった場合は、攻撃は受けません。
一度索敵範囲に入ってしまえば、その待ち伏せ部隊が再び索敵範囲外に消えて再遭遇しない限り、再び遭遇戦に突入することはありません。
■迎撃範囲への移動
ZOCと似ていますが、もっと広い範囲にZOCと同様の移動制限の影響を及ぼすのが迎撃範囲です。敵部隊から索敵されているときに敵部隊の迎撃範囲に入ると、その時点で移動がいったん中断され、その敵部隊から一方的に迎撃武器(通常は間接攻撃可能な長射程武器)で攻撃を受けます。この場合、たとえ敵の迎撃部隊を索敵範囲に捉えていても、迎撃範囲に入ってしまえば、迎撃されます。
迎撃範囲内に複数の迎撃部隊が存在した場合は、すべての迎撃部隊から迎撃を受けます。
遭遇戦と異なり、迎撃後も部隊が生き残っていれば、中断していた移動が継続して再開されます。
迎撃部隊の迎撃武器が弾薬切れになった場合は、迎撃もできなくなり、迎撃範囲内を自由に通過したり立ち止まったりできます。
『迎撃』(66ページ)もあわせて参照してください。
@移動させたい部隊を選択します。
A通常移動力で移動できる範囲が白枠のヘックスで、高速移動力で移動できる範囲が赤枠のヘックスで表示されます。
ここで移動目標のヘックスをクリックします。
B計算で割り出された最短移動ルートが、緑色の半透明ヘックスで表示され、部隊が仮移動します。この移動ルートを経由することに異存がなければ、仮移動した部隊をもう一度クリックします。
※計算で割り出された最短移動ルートは、敵部隊による迎撃や遭遇戦の可能性を考慮していません。これらを避けて慎重に行軍するのであれば、移動ルートの経由ヘックスを細かく指定します。
経由ヘックスを指定する場合は、移動可能範囲内で、経由したいヘックスを任意の数(最大8地点まで)だけクリックしていきます。するとそのたびに移動ルートが緑色の半透明ヘックスで描かれ、部隊が経由ヘックスまで仮移動します。最終的な移動目標までたどり着いたら、仮移動した部隊をもう一度クリックします。
C行動パレットが表示されます。移動後に別の行動を取らずに、単に移動だけしたい場合は、仮移動した部隊をここでさらにクリックするか、行動パレットの【OK】ボタンをクリックします。
※移動後に引き続き別の行動を取らせたい場合は、行動パレットで行動を指示し、引き続きその行動の処理に移行してください。
D部隊の移動が確定します。
※部隊の仮移動中は、戦場マップ上で右クリックすることで、いつでも直前の状態に戻れます。
遠方の移動目標を一度指定するだけで、毎ターン小刻みに部隊を移動させなくても、その後のターンで自動的に部隊が移動していくというシステムが、「オート移動」です。
オート移動では、複数の部隊をまとめて同じ移動目標に誘導することや、特定の部隊を追尾させることもできます。
■1部隊ごとのオート移動
@【ウィンドウ】>【オート移動】メニューを実行して「オート移動」パレットを表示させます。
Aパレット上の【部隊選択】ボタンをクリックします。
Bオート移動させたい部隊を戦場マップ上で選択します。すると、選択された部隊のいるヘックスが緑色の半透明ヘックスで表示されます。
※輸送部隊に搭載されている部隊は、選択できません。
Cパレット上の【移動設定】ボタンをクリックします。すると、その部隊が進入可能な地形すべてが、白枠のヘックスで表示されます。
D移動目標の地形ヘックスまたは追尾目標の部隊(敵味方は問いません)をクリックして選択します。このとき、通常の移動方法のときと同様に、経由ヘックスを最大8地点まで指定することもできます。経由ヘックスをクリックするたびに部隊は仮移動します。
※この段階で、戦場マップ上で右クリックすると、直前の状態に戻れます。
※この段階でパレット上の【設定キャンセル】ボタンをクリックすると、現在の部隊の選択と移動ルート設定を、すべてキャンセルすることができます。
E最終的な移動目標を指定し終えたら、仮移動した部隊をもう一度クリックするか、パレット上の【設定終了】ボタンをクリックして移動ルートを確定します。
※オート移動が設定された部隊アイコンの下端には、「A」と表示されます。また、部隊のポップアップ情報や部隊選択ポップアップメニューなどでは、部隊名が緑色の文字で表示されるようになります。
※オート移動が設定された部隊を選択すると、移動ルートが白色の「○」マークで、経由点と移動目標が白色の「◎」マークで表示されます。目標が部隊だった場合は、「◎」マークだけが表示されます。
F実際にオート移動させるときは、【ゲーム】>【オート移動実行】メニューを実行するか、パレット上の【オート移動実行】ボタンをクリックします。すると、その時点で未行動のオート移動設定部隊すべてが、それぞれに指定された移動目標に向かって移動します。
※オート移動時には、高速移動は行なえません。
※オート移動時には、索敵範囲で捉えている敵部隊のZOC・迎撃範囲を自動的に迂回しようとします。そのため、指定した移動経由点から最大2ヘックスずれて移動することが起こります。それでも移動できないときは、オート移動を強行するか、中止するか確認を求めるダイアログが表示されます。
※部隊を追尾目標に設定した場合、その部隊が索敵範囲外に出たり、搭載・収納されたり、全滅してしまうと、目標を喪失したとしてオート移動の設定自体が解除されます。
※オート移動の設定は、移動目標に到達するか、設定が解除されない限り、次のターンでも自動的に継続して作用します。
■複数部隊を、同一の目標地点にオート移動させる
複数の部隊を、同一の移動目標にまとめて移動させたい場合は、前述のBの手順のところで、他の部隊を追加で選択していきます。するとパレット上の「他合計」欄に、選択した部隊総数がカウントされていきます。
複数の部隊が選択された場合、移動経由点や最終移動目的地を指定するときに仮移動するのは、一番最初に選択された部隊だけになります。そのため残りの部隊は、オート移動の実行時には、指定した移動ルートから大きく外れたりします。
■オート移動の目標変更
オート移動に設定されている移動目標・追尾目標を変更するときは、「オート移動」パレットであらためてその部隊を選択して、新たな移動目標・追尾目標を設定し直します。
■オート移動の解除
部隊に設定されているオート移動自体を解除したいときは、未行動の状態のときに、手動で他の行動を実行します。
自陣営の部隊が敵部隊に攻撃を仕掛ける行動を「攻撃」といいます。
■攻撃の種類
攻撃には、以下の3種類があります。
●直接攻撃
★隣接する敵部隊や直上・直下のヘックスの敵部隊を攻撃するのが直接攻撃です。このとき攻撃を受ける側に、有効な反撃手段があれば、攻撃と同時に反撃を自動的に行ないます。
★本来長射程の間接攻撃用の武器の中にも、直接攻撃に流用できるものがあります。
★複数の敵に隣接している場合は、任意の1部隊に対してのみ攻撃を行なうことができます。
★直下の敵部隊を攻撃する際に、途中の高度階層に別の部隊がいた場合でも、その部隊を素通りする形で攻撃することが可能です。たとえば高空階層の爆撃機が、低空階層のヘリを通り越して、地上階層の戦車に爆弾を落とすことができるわけです。
●間接攻撃
★2ヘックス以上離れた敵部隊に、長射程の攻撃を加えることができるのが間接攻撃です。このとき攻撃を受ける側に、有効な反撃手段があれば、攻撃側の戦闘処理が先に行なわれ、反撃側の残った機体によって、反撃が自動的に行なわれます。
★複数の敵部隊が射程内にいる場合は、任意の1部隊に対してのみ攻撃を行なうことができます。
★魚雷による間接攻撃で、間に半島や島などがあるときは、直線距離での射程ではなく、それらの地上地形を迂回したうえで射程が計算されます。また魚雷は、海・浅い海・海軍基地・港・橋のヘックスしか通過できません。
★間接攻撃では、まれに着弾が逸れる「誤射」が生じます。誤射は、部隊のレベルが上がるほど起きにくくなります。誤射の場合には、反撃は行なわれません。
●メガヘックス攻撃
★2ヘックス以上離れた敵部隊に、長射程の攻撃を加える間接攻撃の一種です。ただし、隣接した敵部隊へは攻撃できません。このとき攻撃を受ける側に、反撃可能な武器があれば、攻撃側の戦闘処理が先に行なわれ、反撃側の残った機体によって、反撃が自動的に行なわれます。
★攻撃目標の部隊がいるヘックスとその周囲6ヘックス(メガヘックス)を同時攻撃します。中心部よりも周囲のヘックスの方が損害が軽くなります。メガヘックス内にいる部隊は、味方も攻撃を受けるので注意が必要です。
★メガヘックス攻撃の着弾地点に、高度階層の異なる部隊が複数存在した場合は、攻撃目標の部隊と同一の高度階層の部隊だけが攻撃を受けます。
★メガヘックス攻撃では、まれに着弾が逸れる「誤射」が生じます。誤射は、部隊のレベルが上がるほど起きにくくなります。誤射の場合には、反撃は行なわれません。
★移動後にメガヘックス攻撃することはできません。
■遭遇戦
★こちらから仕掛ける攻撃とは別に、遭遇戦という戦闘形態もあります。これは、移動中に索敵範囲外の敵部隊に隣接すると、移動が強制的に終了して自動的に始まる戦いで、一方的に攻撃を受けることになります。いわば待ち伏せしていた敵と遭遇するイメージです。反撃も行なえません。
ただし、遭遇戦が起こるのは、相手側の部隊に有効な攻撃武器とその残弾があった場合に限ります。
★複数の敵に隣接した場合は、どれか1部隊からのみ攻撃を受けます。
★遭遇戦に巻き込まれた部隊は、戦闘終了とともにそのターンでの行動終了となります。
■迎撃
★遭遇戦と同様、恣意的に仕掛ける攻撃とは別に、迎撃という戦闘形態もあります。これは、敵部隊から索敵されているときに敵部隊の迎撃範囲に入ると始まる戦いで、その時点で移動がいったん中断され、一方的に迎撃武器(通常は間接攻撃可能な長射程武器)で攻撃を受けます。反撃も行なえません。ただし、相手側の部隊に有効な迎撃武器とその残弾がある場合に限ります。
★遭遇戦と異なり、迎撃を受けたときは、部隊が生き残っていれば中断していた移動が、継続して再開されます。
★迎撃範囲内に複数の迎撃部隊が存在した場合は、すべての迎撃部隊から迎撃を受けます。
★迎撃範囲にいた場合、以後この範囲から抜け出さない限り、何らかの行動を取ろうとした瞬間に、再度の迎撃を受けます。
★迎撃範囲内で何も行動を取らなかった場合も、そのターンの行動フェイズが終了すると同時に自動的に迎撃されます。
★迎撃部隊の迎撃武器が弾薬切れになった場合は、迎撃もできなくなり、迎撃範囲を自由に通過したり立ち止まったりできます。
★弾道ミサイル弾頭・巡航ミサイル弾頭も、ミサイルフェイズで移動するときに、迎撃を受けます。
★通常は、迎撃するときも迎撃されるときも、自動的に迎撃が処理されますが、環境設定で【迎撃確認を行なう】をオンにすれば、自部隊が迎撃するときに限って、迎撃を実行するかどうか選択できるようになります。同時に、迎撃武器も選択できます。度重なる迎撃で弾薬が浪費されるのを避けたいときなどに、有効な設定です。
■戦闘を左右する要素
戦闘を有利に進めるためには、部隊のいる地形・高度階層、部隊の有効攻撃手段、相手の反撃手段、部隊レベルなどを考慮する必要があります。
●有効な攻撃武器と命中率
部隊が持つ武器には、超高空層の航空機を対象にした対「超高空」、航空機を対象にした対「航空」、ヘリを対象にした対「ヘリ」、重装甲の地上部隊を対象にした対「装甲硬」、歩兵や軽装甲の地上部隊を対象にした対「装甲軟」、海上艦船を対象にした対「艦船」、潜水艦を対象にした対「潜水艦」、弾道ミサイル弾頭を対象にした対「弾道ミサイル弾頭」、巡航ミサイル弾頭を対象にした対「巡航ミサイル弾頭」の9種類の兵種別命中率が設定されています。
命中率が「0」の場合は、その兵種の敵に対して攻撃できないということを表わしています。また、命中率の数値が低すぎても戦果を期待できません。
武器には攻撃回数が設定されています。この数値が大きい武器ほど、命中判定の回数が増すので、命中しやすくなります。
さらに武器には、固有の火力(攻撃力)が設定されていますが、これが大きいほど、命中したときの相手への損害が大きくなることにも留意しなければいけません。
敵部隊の種類と命中率の高さ、そして火力に応じて、部隊(兵器)や武器を使い分けてください。なお、各武器ごとの特性については、「兵器詳細情報」ダイアログの「武器情報」欄(51ページ参照)で確認してください。
●7種類の回避力
部隊には、攻撃手段と同様に、対「超高空」・対「高空」・対「低空」・対「地上(硬)」・対「地上(軟)」・対「海上」・対「海中」の7種類の「回避力」(防御力)があります。戦闘の際には、相手側の高度に応じて、その回避力が効果を発揮します。回避力が高いほど、敵弾が命中しにくくなります。
●地形と回避力
攻撃を受ける側の部隊がいる地形は、その部隊の回避力に影響を及ぼします。これを地形回避率といいます。
地形回避率は部隊を構成する兵器の移動タイプによっても異なってきます。地形別・移動タイプ別の地形回避率は、【情報】>【地形回避表】メニューで表示される「地形回避表」パレットで確認できます。回避率の数値が高いほど、防御側に有利になります。
反撃についても、反撃を受ける側の部隊がいる地形が、その部隊の回避力に影響を及ぼします。
●部隊レベル
部隊レベルが高くなると、攻撃力・防御力が上がり、戦闘が有利になります。誤射も起きにくくなります。
●自部隊と味方部隊によるECM効果
ECM回避力がある部隊は、ECMの影響を受けやすい武器で攻撃を受けたときに、その武器の命中率を低下させることができます。
ECM回避力は自部隊だけに有効ですが、兵器の中には特性としてさらに強力な「ECM」能力を持つものもあります。この場合は、「ECM」能力を持つ部隊と同高度にいて、ECM範囲内にいるすべての自陣営部隊を、ECM効果の傘の下で防衛することが可能です。
●クリティカルヒット
相手部隊への攻撃が、まれにクリティカルヒット(致命的打撃)となる場合があります。クリティカルヒットが発生すると、リアルファイト表示時に部隊名などが赤く点滅し、通常よりも大きな損害を相手部隊に与えることができます。
■攻撃時の制限と事後処理
●有効武器の残弾があるときのみ戦闘可能
敵部隊に対しては、有効な攻撃武器があり、なおかつ残弾がある場合のみ攻撃を行なうことができます。つまり、対「航空」攻撃力のない部隊で戦闘機を攻撃したり、対「装甲軟」攻撃力はあるものの残弾数が「0」の武器で「装甲軟」の歩兵を攻撃はできないわけです。
●戦闘放棄も可能
その時点で攻撃可能な部隊に、攻撃させるかさせないかはプレイヤーの任意です。移動して敵部隊に隣接した場合でも、交戦をあえて避けて、そのまま行動を終了することも可能です。
●耐久度・編成数の減少
部隊を編成している機体の耐久度が減少しても、編成数が減らない限りは部隊全体の攻撃力は維持されます。機体が失われて編成数が減ってしまった場合は、その比率に応じて、部隊全体の攻撃力も低下します。
●反撃
攻撃を受けた部隊は、編成数が残っていて、なおかつ反撃可能な武器があるときに、攻撃部隊に対して反撃を行ないます。ただし、遭遇戦を起こされたり、迎撃を受けたときは反撃は行なえません。
環境設定で【戦闘時に武器を選択する】をオンに設定すると、人間プレイヤーが攻撃を受けたときに、戦果予想ダイアログで反撃に使用する武器を選択できるようになります。
●戦闘の処理と影響
★攻撃の結果、損害の割合いに応じて部隊を編成する機体の耐久度が減り、耐久度が「0」になった機体は撃破されます。結果、部隊の編成数が減っていきます。さらに、部隊の編成機数がすべて失われた場合、その部隊は戦場マップ上から削除されます。
★攻撃を行なった部隊は、経験値を得ることができます。敵部隊の機体を撃破したり、部隊そのものを全滅させると、さらに大きな経験値を得ることができます。
●耐久度と編成数の回復
戦闘で損害を受けた耐久度は、補充フェイズのときに修理可能地点にいれば、「修理」によって回復します。また、戦闘で失われた編成数も、補充可能地点にいれば、「補充」で、ある程度回復します。
@行動パレットの「攻撃」ボタンをクリックします。
A攻撃可能な敵部隊の上に標的マークが表示されます。攻撃目標にしたい敵部隊をクリックして指定してください。このとき、敵部隊が複数の高度階層にスタックしていて、自部隊がそれらの異なる敵部隊に対して攻撃可能な武器を装備していた場合は、攻撃目標の部隊をさらに選択してください。
B攻撃目標の部隊を選択すると、戦果予想ダイアログが表示されます。ダイアログ下段には、敵味方双方の「火力」・攻撃「回数」や予想「命中率」、予想「回避力」が表示されます。さらにダイアログ上段の「耐久度」欄には、戦闘後の耐久度・撃破数の予想が数値と「×」マークで、機体ごとに表示されます。これらの予想はあくまで目安に過ぎず、実際の戦果とは異なります。
ダイアログ中段には、装備している武器のデータが表示されます。武器名称左側の水色の「■」マークは、その武器が攻撃に使われることを示しています。このとき、有効な武器が複数あるときは、それらの武器すべてに「■」ボタンが表示されます。「■」ボタンが水色の武器が、もっとも効果的で推奨される武器となりますが、別の武器の青色「■」ボタンをクリックすることで、使用武器を切り替えたときの戦果をシミュレートすることができます。また、ここで最終的に選択した武器が、実際に使用される武器となります。
C戦果予想ダイアログで【OK】ボタンをクリックすると、「環境設定」ダイアログの【戦闘シーンを表示する】欄の「表示方法」で設定しておいた戦闘表示方法に基づいて、戦闘が処理されます。
弾道ミサイル・巡航ミサイルを、特定の地点に向けて発射する行動が「射撃」です。
■射撃可能な部隊と射撃目標
射撃は、「射撃」能力のある陣地形態の弾道ミサイル車両や戦略型潜水艦などが行なえます。また、建物地形であるミサイル基地も射撃ができます。
射撃の対象となるのは、そのミサイルの射程距離内にあるすべての建物・地形です。
ただし首都を射撃目標にすることはできません。
■射撃の処理と影響
射撃を行なった部隊は、そのターンでの行動が終了となります。
射撃で発射されたミサイルの弾頭は、ミサイルフェイズのときに、戦場マップ上をユニットとして飛行します。そして着弾すると、建物の耐久度を減らしたり、着弾地点に居合わせた地上部隊に損害を与えたりします。
弾道ミサイル弾頭は超高空階層、巡航ミサイル弾頭は低空階層を飛行します。そのため、移動中の弾頭が占めているヘックスに、同一の高度階層の部隊は進入できません。
ミサイル弾頭は、有効な迎撃武器があれば迎撃で落とすことも可能です。
メガヘックス攻撃が可能なミサイル弾頭が着弾した場合、着弾点の建物だけが損害を被ります。周辺ヘックスの建物には被害は及びません。着弾点とその周辺ヘックスに地上部隊が居合わせた場合は、ミサイル弾頭の火力の分だけ、部隊が損害を受けます。
建物に着弾した場合、ミサイル弾頭の射撃攻撃力の分だけ建物の破壊耐久度が減少します。「0」になるとその建物は破壊され、戦場マップ上の建物ヘックスに「×」マークが表示されます。トーチカが破壊されると跡地は荒地になります。破壊耐久度のない道路の場合は、1回の着弾で破壊され、道路が消滅します。
建物に収納中だった部隊は、建物の破壊耐久度の減少と同じ比率で機体の耐久度に損害を受けます。また、破壊された建物に収納中だった部隊は、戦場マップから削除されます。
破壊された地形が橋・ダム・トンネルだった場合は、その上にいた地上部隊も戦場マップから削除されます。破壊された地形が河川・深河川をまたいだ道路だった場合は、河川・深河川に進入できない地上部隊が道路上にいたときに限り、その部隊も戦場マップから削除されます。
射撃を行なった部隊やミサイル基地は、その後数ターンは、次弾を発射できなくなります。これは、大掛かりなミサイルの発射には、入念な準備が必要だからです。次弾が発射可能になるまでのターン数は、行動パレットの「射撃」ボタン上に数値表示されます。
射撃を行なった部隊は経験値を得ることができます。
@行動パレットで「射撃」ボタンをクリックします。ミサイル基地から射撃する場合は、単にそのミサイル基地を選択します。
A射程範囲内のすべての地形ヘックスの上に標的マークが表示されます。射撃目標にしたい建物・地点をクリックして指定してください。
B次ターンのミサイルフェイズでミサイルの弾頭が発射されます。着弾した場合は、建物の耐久度が減少したり、部隊に損害が出ます。
建物に対して、「破壊」能力を持った歩兵が破壊工作をしたり、爆撃機の爆弾などの破壊可能な武器で建物を破壊攻撃する行動が「破壊」です。
■破壊可能な部隊と破壊目標
破壊は、「破壊」能力の兵器特性を持った部隊だけが行なえます。このうち、戦闘工兵・特殊部隊・工作部隊以外の破壊可能部隊では、あわせて破壊可能な武器が有効であることが必要です。たとえば「武装交換」で破壊可能な武器を外してしまうと、たとえ「破壊」能力があっても、破壊攻撃ができなくなるので注意してください。
破壊の対象となるのは、敵陣営と中立の建物です。また、建物ではありませんがトーチカ地形と道路も破壊対象に含まれます。
首都を破壊目標にすることはできません。
■破壊の処理と影響
破壊を行なった部隊は、そのターンでの行動が終了となります。
各建物には、規模などに応じて破壊耐久度が設定されています。この破壊耐久度が「0」になるまで、破壊は完了しません。
破壊可能武器で建物に破壊攻撃した場合、その武器の破壊攻撃力の分だけ建物の破壊耐久度が減少します。
戦闘工兵・特殊部隊・工作部隊の場合は、1回の破壊行動で減らせる破壊耐久度は、破壊部隊の編成数の分だけになります。つまり編成数が極端に減ってしまった破壊部隊は、破壊完了までにかなりのターン数をかけなければいけません。
破壊耐久度が「0」になるとその建物は破壊され、戦場マップ上の建物ヘックスに「×」マークが表示されます。トーチカが破壊されると跡地は荒地になります。破壊耐久度のない道路の場合は、1回の破壊行動で破壊され、道路が消滅します。
建物に収納中だった部隊は、建物の破壊耐久度の減少と同じ比率で機体の耐久度に損害を受けます。また、破壊された建物に収納中だった部隊は、戦場マップから削除されます。
破壊された地形が橋・ダム・トンネルだった場合は、その上にいた地上部隊は破壊を行なった部隊も含めて、戦場マップから削除されます。破壊された地形が河川・深河川をまたいだ道路だった場合は、河川・深河川に進入できない地上部隊が道路上にいたときに限り、その部隊も戦場マップから削除されます。橋・ダム・トンネル・道路のこれらの例を除いて、建物の上の部隊に、同時に損害を与えることはできません。
破壊を行なった部隊は経験値を得られます。
@破壊したい建物・トーチカ・道路の上に、破壊能力のある戦闘工兵・特殊部隊・工作部隊を移動します(工作部隊は隣接ヘックスでも構いません)。これらの部隊で橋・ダム・トンネルを破壊する場合は、その隣接ヘックスへと移動します。
その他の部隊で破壊を行なうときは、破壊可能な武器の特性に応じて、建物の真上・隣接ヘックス・射程圏内などに移動します。
A行動パレットで「破壊」ボタンをクリックします。
B戦闘工兵・特殊部隊・工作部隊が直下の建物・トーチカ・道路を破壊する場合で、他に選択できる破壊目標がないときは、破壊行動が即実行されます。
複数の破壊目標を選択できる場合や、橋・ダム・トンネルを破壊する場合、その他の部隊が破壊可能な武器で破壊攻撃を行なう場合などは、破壊可能な建物・トーチカ・道路の上に標的マークが表示されます。破壊目標をクリックして指定してください。
C建物の耐久度が減少するダイアログが表示されます。道路は即座に削除されます。
ECMなどの電子兵器を用いて、一定範囲内の敵部隊の索敵能力を低下させる行動が「妨害」です。
■妨害可能な部隊
妨害を行なえる部隊には、兵器特性として「妨害」能力が設定されています。
■妨害の処理と影響
妨害を行なった部隊は、そのターンでの行動が終了となります。
妨害を行なうと、武器として装備している「ECM」の弾薬数(使用可能数)が「1」減ります。
妨害を受けた部隊は、選択部隊情報パネルの「索敵」欄で、「不能」のインジケーターが点灯します。さらに、妨害を受けた部隊の索敵範囲が、1ターンの間だけ1ヘックスになります。
海中階層の部隊には、妨害は効きません。
迎撃能力のある敵部隊に対して、電子戦機で「妨害」をして、索敵範囲を1ヘックスにした場合でも、敵部隊が隣のヘックスにいたり、敵の建物の視界内にいたりして、その存在を敵に索敵されている場合には、敵の迎撃の範囲内であれば、その部隊は迎撃を受けます。迎撃に限らず、間接攻撃においても同様です。
妨害を行なった部隊は経験値を得ることができます。
@「行動」パレットで「妨害」ボタンをクリックします。
A妨害攻撃の有効範囲が目標マークで表示され、妨害を行なうかどうか訊ねる「確認」ダイアログが表示されます。
B【はい】ボタンをクリックすると、妨害が実行されます。
敵陣営および中立状態の建物を「占領」すると、軍資金の収入増、生産・補給・補充・修理拠点の確保、索敵範囲の拡大などの恩恵を得られます。勝利条件でもある首都の占領や、勝敗条件ラベルが貼られた建物の占領はとくに重要です。
■占領可能地形と占領可能部隊
占領できるのは敵陣営および中立の建物だけです。
占領を行なえるのは、「占領」能力がある部隊だけです。
■占領の処理と影響
占領を行なった部隊は、そのターンでの行動が終了となります。
占領された建物に収納中だった部隊は、戦場マップから削除されます。
占領を行なった部隊は経験値を得ることができます。
@占領したい建物の上に占領部隊を移動させます。
A行動パレットで「占領」ボタンをクリックします。
B占領行動が実行されます。占領が完了した建物は、陣営色が自陣営の色に切り替わります。
「射撃」「破壊」で、破壊耐久度が減った建物や、破壊された建物を、元の状態に戻す行動が「修復」です。
■修復可能な部隊と対象の建物
修復は、「修復」能力のある戦闘工兵・特殊部隊・工作部隊だけが行なえます。
修復の対象となるのは、自陣営・同盟陣営・中立の完全に破壊された建物、または破壊耐久度が減った自陣営・同盟陣営・中立の建物やトーチカです。
■修復の処理と影響
修復を行なった部隊は、そのターンでの行動が終了となります。
1ターンあたりで元に戻せる破壊耐久度は、部隊の編成数の分だけになります。つまり編成数が極端に減ってしまった修復部隊は、修復完了までにかなりのターン数をかけなければいけません。
完全に破壊された建物は、破壊耐久度が最大値まで戻らないと修復が完了しません。修復が完了すれば、建物は本来の機能を取り戻します。
修復を完了しても、その建物の所属陣営は変わりません。
修復を行なった部隊は経験値を得ることができます。
@修復したい建物・トーチカの上に戦闘工兵・特殊部隊・工作部隊を移動します(工作部隊の場合は隣接ヘックスでも構いません)。橋・ダム・トンネルを修復する場合は、修復部隊を隣接ヘックスに移動します。
A行動パレットの「修復」ボタンをクリックします。
B直下の建物・トーチカを破壊する場合で、他に選択できる修復目標がないときは、修復行動が即実行されます。
複数の修復目標を選択できる場合や、橋・ダム・トンネルを修復する場合は、修復可能な建物・トーチカの上に標的マークが表示されます。修復目標をクリックして指定してください。
C修復行動が実行されて、建物の耐久度が回復するダイアログが表示されます。完全に破壊されていた建物は、修復が完了すると「×」マークが取れて元の正常な建物に戻ります。
「収納」は、補給・補充・修理・武装交換に備えて、部隊が自陣営・同盟陣営の都市・空港などの建物の中に入る行動です。
収納は、搭載と並んで、複数の部隊が同一ヘックスの同一高度階層で行動を終えられる数少ない例外のひとつです。
■収納可能場所と収納上限数
建物の種類によって、同時に収納できる部隊数には上限が定められています。また、兵器の種別によって収納先の建物も限定されます。詳しくは『建物の収納能力』(34ページ)を参照してください。
なお、収納される部隊が輸送部隊で、他の部隊を輸送中の場合は、輸送されている部隊の数は、収納数に含めません。
■収納の処理と影響
収納行動を取った部隊は、そのターンでの行動が終了となります。
部隊が収納されると、部隊アイコンが戦場マップ上から消え、同時に部隊が収納された建物ヘックスの上部に「▽」マークが表示されます。
一度収納された部隊は、再び発進・離陸するまでは燃料を消費しません。
部隊が収納されている建物が占領されたり破壊された場合、収納されていた部隊はすべて削除されます。
同盟陣営の建物に収納中に、同盟が破棄されて敵対陣営に変わったときは、収納されていた部隊はすべて削除されます。
@収納したい部隊を、収納可能な建物の上に移動させます。
A行動パレットで「収納」ボタンをクリックします。
B収納が実行されます。
輸送部隊に他の部隊が搭乗・着艦することを「搭載」と呼びます。通常、搭載される側の部隊は、輸送部隊の助けを借りて遠方まで運ばれ、目的地に着くと、発進や降下して、輸送部隊から離脱します。
搭載は、収納と並んで、複数の部隊が同一高度階層の同一ヘックスで行動を終えられる数少ない例外のひとつです。
■輸送可能な部隊、搭載可能な部隊
輸送部隊には、兵器タイプが輸送機・兵員輸送ヘリ・大型輸送ヘリ・歩兵戦闘車・兵員輸送車・空母・ヘリ空母・揚陸艦・ホバークラフト・輸送艦の10種類があり、それぞれ搭載できる部隊が制限されます。また、巡洋艦・駆逐艦・フリゲート・コルベットの中には、編成機数の少ないへリ部隊などを搭載できるものもあります。
どの部隊が、どの兵器タイプの輸送部隊に搭載できるかは、「兵器詳細情報」ダイアログの「搭乗タイプ」「搭載可能兵器」欄(48ページ参照)で確認できます。この2つが一致した部隊同士だけが、搭載行動を行なえます。
なお、輸送部隊が行動済みでも、その部隊への搭載行動自体は問題なく行なえます。
■搭載の上限数
輸送部隊自体の積載量制限のために、搭載できる部隊数は、兵器ごとに上限が決められています。ただし、搭載しようとする部隊がすでに他部隊を輸送中の輸送部隊だった場合は、2次搭載・3次搭載などで輸送されている部隊の数は、搭載数には含めません。
輸送部隊の中には、部隊数だけではなく編成数にも搭載制限がかかっているものがあります。たとえば、1部隊だけヘリを搭載できる巡洋艦で、そのヘリ部隊の編成数が1機に制限されているものがあります。この場合、たとえ1部隊であっても、4機編成や10機編成のヘリ部隊を搭載することはできません。
■搭載できる場所
搭載行動を取るとき輸送部隊は、特定の地形にいるか、自陣営・同盟陣営の特定の建物にいなければなりません。
搭載を行なえる具体的な特定の地形については、【情報】>【輸送可能地形】メニューで表示される「輸送可能地形」パレットで確認できます。
現在、輸送部隊が存在している地形について、輸送部隊への搭載および輸送部隊からの発進(降車)が可能な地形には「〇」、できない地形には「×」が表示されます。このうち、ヘリ空母・揚陸艦の「(空)」は、VTOL・ヘリ部隊を搭載・発進(降車)することを、「(陸)」は地上部隊を搭載・発進(降車)することを表わしています。
なお、輸送機は自陣営・同盟陣営の空軍基地・空港に、輸送艦は自陣営・同盟陣営の海軍基地・港に、収納されているときにしか、地上部隊を搭載・発進(降車)できません。
艦載機・VTOL・ヘリを、空母・ヘリ空母・揚陸艦などの艦船に搭載したり発進(降車)するときは、地形に制限はありません。
■搭載中の部隊の発進・降車
搭載中の部隊が発進や降車を行なう場合は、搭載のときと同様、輸送部隊は特定の地形、または自陣営・同盟陣営の建物にいなければなりません。
発進・降車を行なえる具体的な特定の地形については、【情報】>【輸送可能地形】メニューで表示される「輸送可能地形」パレットで確認できます。
発進・降車の例外は「空挺」能力を持った部隊で、輸送機がこの部隊を搭載中は、輸送機が空軍基地・空港に収納されていなくても、空挺可能地形の上空からなら、いつでも地上に降下して展開することができます。同様に、輸送ヘリが着陸地点にいなくても、空挺降下が可能です。詳しくは『行動――空挺』(81ページ)を参照してください。
これらの関係をまとめたものが、下の表です。
■搭載・発進(降車)制限一覧
輸送部隊 輸送可能部隊数 搭載可能部隊 搭載・発進可能地形
●輸送機 1〜3 歩兵・一部地上部隊 空軍基地・空港(要収納)
●兵員輸送ヘリ 1〜2 歩兵・軽車両 一部の進入可能地形 注1
●歩兵戦闘車 1 歩兵 進入可能地形
●兵員輸送車 1〜2 歩兵 進入可能地形
●空母 4〜8 艦載機・VTOL・ヘリ 進入可能地形
●ヘリ空母 3〜5 VTOL・ヘリ 注2 進入可能地形 注2
●揚陸艦 4〜8 すべての地上部隊 注3 進入可能地形 注3
●ホバークラフト 2 すべての地上部隊 一部の進入可能地形 注4
●輸送艦 8 すべての地上部隊 海軍基地・港(要収納)
注:1 ヘリは平坦な地形で搭載部隊の乗降をする必要があるため、平地・砂漠・砂浜・雪原・道路・首都・大都市・中都市・小都市・市街地・空軍基地・空港・陸軍基地・工場・要塞だけが搭載・発進(降車)可能地形となります。
注:2 一部のヘリ空母には、地上部隊を輸送できるものもあります。その場合の地上部隊の搭載・発進(降車)可能地形は、海軍基地・港だけになります。
注:3 揚陸艦にはこの他にVTOL・ヘリ・ホバーを搭載することができるものがあります。その場合のこの3種類の部隊の搭載・発進(降車)可能地形は制限を受けませんが、それ以外の地上部隊の搭載・発進(降車)可能地形は、海軍基地・港・浅瀬だけになります。
注:4 海上部分での地上部隊の搭載・発進(降車)可能地形は、海軍基地・港・浅瀬だけになります。
■搭載の処理と影響
2次搭載・3次搭載されている部隊は、輸送部隊に搭載中に、搭載先の部隊をお互いに入れ替えることができます。たとえば、揚陸艦に、歩兵を搭載した大型輸送ヘリと、軽車両を搭載したホバーが搭載されていたとします。ここで、歩兵をホバーに、軽車両を大型輸送ヘリにそれぞれ載せ変えることができます。
戦闘によって、輸送部隊の編成数・耐久度が減ると、搭載中の部隊もその比率に応じて損害を被ります。
輸送部隊そのものが完全に破壊されて戦場マップから削除された場合は、搭載中の部隊も消滅します。
艦船の輸送部隊である空母・ヘリ空母・揚陸艦に搭載中の部隊は、次ターンの補給フェイズ・補充フェイズが訪れたときに、燃料・弾薬の補給、修理を受けることができます。ホバーに搭載中の部隊は、燃料・弾薬の補給だけを受けることができます。
部隊を搭載中の輸送部隊には、部隊アイコンの上部に「▽」マークが表示されます。
@搭載させたい部隊を、輸送部隊のいるヘックスに移動させます。
A行動パレットの「搭載」ボタンをクリックします。輸送部隊が1部隊しかいない場合は、即座に搭載が実行されます。
B輸送部隊が複数存在する場合は、搭載先の部隊を選択するためのポップアップメニューが表示されるので、目的の輸送部隊をクリックして選択してください。選択し終えると、搭載が実行されます。
「変形」能力の兵器特性を持った部隊は、移動可能な車両形態であるときは攻撃できませんが、陣地形態を取ることで攻撃できるようになります。この2つの形態を切り替える行動が「変形」です。
ちょうど車両から装備を降ろしてミサイル陣地を展開したり、逆に装備を畳んでトラックに積み込むイメージです。
■変形中の損害
変形可能な部隊が戦闘で損害を被った場合は、もう一つの形態に変形したときもその損害が受け継がれます。残弾数も同様に受け継がれます。
■変形後の処理と影響
変形を行なった部隊は、そのターンでの行動が終了となります。
@行動パレットで「変形」ボタンをクリックします。
A変形が実行され、部隊アイコンの兵器シルエットが変更されます。
輸送機・輸送ヘリが搭載している「空挺」能力のある部隊が、上空から空挺降下する行動を「空挺」と呼びます。
■空挺可能な部隊と空挺可能な場所
空挺は、「空挺」能力のある一部の軽量な地上部隊と、空挺部隊・特殊部隊だけが行なえます。
空挺の目標地点にできる地形は、【情報】>【地形情報】メニューで表示される「地形情報」パレットの「空挺」欄で確認できます。空挺可能な地形には「○」が、不可能な地形には「×」が表示されます。
■空挺の処理と影響
空挺行動を取った部隊は、そのターンでの行動が終了となります。
空挺は、輸送部隊の直下または隣接ヘックスに対して行なうことになります。このため、着陸地形にいる輸送ヘリに搭載中だった場合は、隣接ヘックスにしか展開できない空挺行動をあえて取るよりも、通常の方法で輸送ヘリから発進・降車した方が、より遠くまで展開できたりもします。
@空挺部隊を輸送している部隊を、空挺可能なヘックスまたはその隣接ヘックスに移動させます。
A空挺させたい部隊を選択して、行動パレットで「空挺」ボタンをクリックします。
B空挺可能地点に目標マークが表示されるので、空挺させたい場所をクリックして選択してください。部隊が仮の空挺降下を行ないます。
C行動パレットが表示されるので占領などの行動を選択します。空挺後に別の行動を取らずに、単に空挺だけしたい場合は、仮の空挺降下をした部隊を、ここでさらにクリックするか、行動パレットの「OK」ボタンをクリックします。
補給フェイズのときに、補給可能な地点にいる部隊は、消費した燃料・弾薬が満タンまで回復します。これが「補給」です。
戦闘で失われた部隊の編成数も、補充フェイズのときに部隊が補充可能地点にいることで回復します。これが「補充」です。
戦闘で失われた機体の耐久度も、補充フェイズのときに部隊が修理可能地点にいることで回復します。これが「修理」です。
補給・補充・修理行動は、独立コマンドではないので行動パレットにボタンは表示されません(「補給」ボタンだけは表示されますが、中級ルールでは使用できません)。
■補給・補充・修理可能な場所
各部隊は、自陣営の首都・大都市・中都市・小都市・空軍基地・空港・陸軍基地・工場・海軍基地・港・要塞に収納されているときに補給フェイズを迎えると、燃料・弾薬の補給を受けることができます。ただし小都市では、燃料のみの補給となります。補給部隊の補給物資や工作部隊の工作物資は、弾薬の補給と同じ扱いになります。
各部隊は、首都・空軍基地・海軍基地・陸軍基地に収納されているときに補充フェイズを迎えると、補充を受けられます。
各部隊は、首都・空軍基地・空港・海軍基地・港・陸軍基地・工場に収納されているときに補充フェイズを迎えると、修理を受けられます。
これらの大まかな設定は、【情報】>【地形情報】メニューで表示される「地形情報」パレットの「補充」「修理」「弾薬補給」「燃料補給」欄でも確認できます。それぞれ可能な地形には「○」が、不可能な地形には「×」が表示されます。
■補給能力のある部隊からの補給
補給部隊から補給を受けられる部隊には、「被補給(機)」「被補給(車)」「被補給(艦)」の兵器特性がそれぞれ設定されています。また、補給を与えることができる部隊には、「補給」の兵器特性が設定されています。
空母・ヘリ空母・揚陸艦・ホバーに搭載中の部隊は、補給フェイズを迎えると燃料・弾薬の補給を受けられます。また、空母では、補充フェイズに修理も受けることができます。
航空機とVTOLは、給油機に隣接しているときに補給フェイズを迎えると、燃料の補給だけを受けられます。
VTOL・ヘリ部隊は、着陸可能地点にいて、なおかつ補給車に隣接しているときに補給フェイズを迎えると、燃料・弾薬の補給を受けられます。
地上部隊は補給車に隣接しているときに補給フェイズを迎えると、燃料・弾薬の補給を受けられます。
ホバーは補給車に隣接しているときに補給フェイズを迎えると、燃料・弾薬の補給を受けられます。
艦船部隊は補給艦に隣接しているときに補給フェイズを迎えると、燃料・弾薬の補給を受けられます。
これらを一覧にしたのが下の表です。
兵器の種類 補給地点 ※カッコ書きは隣接時 補充・修理地点
●航空機 空軍基地・空港・(給油機*燃料のみ) 空軍基地・空港*修理のみ
●艦載機 空軍基地・空港・空母・ 空軍基地・空港*修理のみ
(給油機*燃料のみ) 空母*修理のみ
●VTOL 空軍基地・空港・要塞・空母・ 空軍基地・空港*修理のみ
一部ヘリ空母・一部揚陸艦・ 空母*修理のみ
(給油機*燃料のみ・補給車)
●ヘリ 首都*燃料のみ・大都市*燃料のみ・ 空軍基地・空港*修理のみ
空軍基地・空港・要塞・空母・ヘリ空母・ 空母*修理のみ
一部揚陸艦・(補給車)
●地上部隊 首都・大都市・中都市・小都市*燃料のみ・ 首都・陸軍基地・
陸軍基地・工場・要塞・一部ヘリ空母・ 工場*修理のみ
揚陸艦・ホバー・(補給車)
●ホバー 首都・大都市・中都市・陸軍基地・ 首都・陸軍基地・
工場・海軍基地・港・一部揚陸艦・ 工場*修理のみ・港*修理のみ
(補給車) 海軍基地*修理のみ
●艦船部隊 海軍基地・港・(補給艦) 海軍基地・港*修理のみ
注:偵察機のRQ-1プレデターとRQ-5Aハンターは、無人機という制約上、給油機から補給を受けることはできません。
■同盟陣営からの補給支援
同盟陣営の建物に収納されているときは、燃料の補給のみ行なえます。
同盟陣営の補給部隊からは、補給を受けることはできません。
同盟陣営の建物では、補充・修理は行なえません。
■補給・補充(修理)の制限と影響
給油機・補給車・補給艦・空母・ヘリ空母・揚陸艦・ホバーは、「補給物資」を積載しています。他の部隊が補給を受けるときは、この補給物資が消費されます。なお、補給車・補給艦は、それぞれの補給物資を消費することで相互に燃料・弾薬を、同様に給油機は相互に燃料を補給することができますが、補給物資そのものの相互補給はできません。
補給能力のある部隊の補給物資や、工作部隊の工作物資は、弾薬補給が可能な建物にいるときに補給を受けられます。
補給行動では、燃料・弾薬が補給されるときに相応の軍資金を消費します。燃料1に対して軍資金1、弾薬は弾薬1発に対して「武器情報」(51ページ参照)の「性能・補給」欄の価格が、軍資金から引かれます。
補充・修理行動では、その部隊を構成する兵器の価格と補充する機体数・耐久度に応じて軍資金が消費されるので、高価格な部隊を維持する場合には注意を要します。
他の部隊に燃料・弾薬を補給した補給部隊は、経験値を得ることができます。補給を受けた部隊には経験値は入りません。
@補給可能な地点に部隊を移動させておきます。
A新しい補給フェイズが訪れると、補給は自動的に行なわれます。
@補充・修理可能な地点に部隊を移動させておきます。
A新しい補充フェイズが訪れると、1部隊ずつ、補充・修理内容を確認するためのダイアログが表示されます。
B補充・修理確認ダイアログの上段には、対象となる部隊の、部隊名・兵器名と、現在の機数、機体ごとの耐久度が表示されます。
下段の【修理】【補充】【修理&補充】ボタンをクリックすると、それぞれの行動を実行したときの結果が中段に表示されます。表示される項目は、補充後の「機数」、修理後の機体ごとの「耐久度」、補充・修理に必要な「費用」、補充・修理費用を引いた後の「残資金」です。
※回復する機数・耐久度はランダムに決定されます。
C取りたい行動を【修理】【補充】【修理&補充】ボタンで設定したら、【OK】ボタンをクリックします。
※【Cancel】ボタンをクリックした場合は、補充も修理も行なわれません。
D補充・修理が完了します。他にまだ補充・修理される部隊があった場合は順次、補充・修理確認ダイアログが表示されます。
「武装交換」は、各部隊が装備可能な武器の武装パックを交換する行動です。たとえば、空対空用武器が中心の戦闘機部隊の武装パックを交換して、対地攻撃用の運用形態にするといった使い方をします。
■武装交換可能な部隊と場所
武装交換は、その部隊が行動フェイズの開始時点か、移動を終了する時点で、弾薬補給可能な建物に収納中のときや、弾薬補給可能な補給部隊に隣接していたり、弾薬補給可能な輸送部隊に搭載されているときに行なえます。
武装パック自体が1種類しかない部隊はこの行動を取れません。
部隊を生産するときも、あらかじめ武装を交換したうえで生産できます。
■武装交換の処理と影響
武装交換すると、積載燃料や移動力(速度)が変化することがあります。
武装交換した部隊は、そのターンでの行動が終了となります。
部隊を生産したときに同時に行なった武装交換では、軍資金を消費しませんが、生産後に武装交換する場合は、その武装内容に見合った軍資金を消費します。
@行動パレットで「武装交換」ボタンをクリックします。
A武装パックごとの装備内容を示した「武装交換」ダイアログが表示されるので、【Pack1】〜【Pack4】ボタンをクリックして目的のパックを選択します。
選択した武装パックの内容は、ダイアログ下段の武器情報欄にも連動して表示されます。データ列が明るく表示されている武器が、現在選択中の武装パックに含まれている武器です。なお、詳しい項目の内容は、『武装パック』(50ページ)と『武器情報』(51ページ)の項を参照してください。
用意されている武装パックが4種類に満たないときは、余分な【Pack】ボタンは表示されません。
B【OK】ボタンをクリックすると武装パックが変更されます。
渡河するのに移動力を大きく消費する河川や、地上部隊が渡れない深河川に、建物地形である橋を建設する特別な行動が「架橋」です。
■架橋可能な部隊と架橋可能場所
架橋は、「架橋」能力のある工作部隊だけが行なえます。
架橋できる場所は、河川・深河川・凍結河川に制限されています。
■架橋の処理と影響
架橋を行なった部隊は、そのターンでの行動が終了となります。
架橋を行なうと、工作部隊の工作物資が3減ります。
橋は通常の建物と同様、占領が可能で、また破壊耐久度が設定されています。そのため、「占領」目標や「射撃」「破壊」行動などの攻撃目標にもなります。
破壊耐久度が「0」になって完全に破壊された橋は、歩兵タイプの部隊以外は通過できなくなります。また、破壊された時点で橋の上にいた地上部隊は、戦場マップ上から削除されます。
「修復」能力を持つ部隊は破壊された橋を修復することができます。
橋には出入口があり、地上部隊はそれ以外の方向からは進入できません。
架橋を実行した部隊は経験値を得ることができます。
@架橋したい河川の隣接ヘックスに工作部隊を移動させ、行動パレットで「架橋」ボタンをクリックします。
A工作部隊から見て、どの方向に架橋するかを指定するための目標マークが表示されるので、架橋場所をクリックして選択します。
B架橋場所から見て、どの方向に向けて架橋するかを指定するための目標マークが表示されるので、さらにクリックして選択します。
C架橋が実行されて、戦場マップ上に橋が架かります。
拠点防衛などに有利な準建物地形のトーチカを建設する特別な行動が「トーチカ設営」です。
■トーチカ設営可能な部隊と設営可能場所
トーチカ設営は、「設営」能力のある工作部隊だけが行なえます。
トーチカ設営できる場所は、平地・薮・砂漠・砂浜・丘陵・雪原・雪薮・雪丘に制限されています。
設営可能地点は、【情報】>【地形情報】メニューで表示される「地形情報」パレットの「トーチカ」欄でも確認できます。設営可能な地形には「○」が、不可能な地形には「×」が表示されます。
■トーチカ設営の処理と影響
トーチカ設営を行なった部隊は、そのターンでの行動が終了となります。
トーチカを設営すると、工作部隊の工作物資が2減ります。
トーチカには破壊耐久度が設定されています。そのため、「射撃」行動や「破壊」行動などの攻撃目標になります。またトーチカには、とくに所有陣営が定められていないため、敵味方を問わず攻撃目標にできます。
破壊耐久度が減少したトーチカは、「修復」行動で耐久度が回復します。なお、破壊耐久度が「0」になって完全に破壊されたトーチカは、戦場マップ上から除去され、跡地は荒地になります。
トーチカ設営した部隊は経験値を得ることができます。
@トーチカを設営したい地点の真上に工作部隊を移動させ、行動パレットで「トーチカ設営」ボタンをクリックします。
Aトーチカ設営行動が実行されて、戦場マップ上にトーチカが出現します。
移動力を大きく消費する地形に、道路を建設する特別な行動が「道路施設」です。
■道路施設可能な部隊と道路施設可能場所
道路施設は、「道路施設」能力のある工作部隊だけが行なえます。
道路施設できる場所は、【情報】>【地形情報】メニューで表示される「地形情報」パレットの「道路」欄で確認できます。道路施設可能な地形には「○」が、不可能な地形には「×」が表示されます。
■道路施設の処理と影響
道路施設は、移動後には行なえません。
道路施設を行なった部隊は、そのターンでの行動が終了となります。
道路施設を行なうと、工作部隊の工作物資が1減ります。
道路施設には、破壊耐久度が設定されていませんが、「射撃」「破壊」行動の攻撃目標にもなります。道路が破壊されると、下の地形はそのまま引き継がれますが、道路自体は消滅します。
河川・深河川をまたいだ道路が破壊された場合は、河川・深河川に進入できない地上部隊が道路上にいたときに限り、その部隊も戦場マップから削除されます。
道路施設を実行した部隊は経験値を得ることができます。
@行動パレットで「道路施設」ボタンをクリックします。
A工作部隊から見て、どの方向に道路施設するかを指定するための目標マークが表示されるので、その地点をクリックして選択します。
B工作部隊が目標地点まで移動し、同時に道路施設が実行されて、戦場マップ上に道路が建設されます。
「合流」とは、戦闘の損害などで編成数を割り込んでいる部隊に、同じ兵器で構成されている別の部隊が隣接して機体を移し換える行動です。
■合流できない部隊
異なる兵器で構成されている部隊は合流できません。
同じ兵器構成でも、その時点での武装パックが異なる部隊同士は合流ができません。
編成数の上限が1機の部隊は合流できません。すでに編成数を満たしている部隊に対して合流を受け入れさせることもできません。
燃料不足や移動力不足で、合流先部隊が存在する地形ヘックスにたどり着けない部隊は合流が実行できません。
勝敗条件ラベルが設定された部隊は合流できません。また、勝敗条件ラベルが設定された部隊に対して、合流を受け入れさせることもできません。
■合流の処理と影響
合流を行なうと、合流してきた部隊の部隊レベル・燃料・弾薬・疲労度(中級ルールでは無効です)などによって、合流を受け入れた部隊の部隊レベル・燃料・弾薬・疲労度なども平均化されます。
合流の結果、合流先の部隊の編成数が上限を超えることはありません。合流先の部隊が、本来の編成数に満たない機数で生産されていた場合は、合流によって、その生産時編成数を越えることができます。その場合も、最終的な編成数は、本来の編成数の上限を越えることはできません。
合流元の部隊の編成数が「0」になった場合、その部隊は戦場マップ上から削除されます。
合流元と合流先の部隊は、そのターンでの行動が終了となります。なお、合流先の部隊は、すでに行動済みであっても合流を行なえます。
@合流元の部隊を合流先の部隊に隣接させます。
A行動パレットで「合流」ボタンをクリックします。
B合流可能な部隊に目標マークが表示されるので、クリックで選択します。
C「合流」ダイアログが表示されます。左側が合流元、右側が合流先の部隊の概要です。ここで、ダイアログ中段の【s】ボタンをクリックして、合流元部隊から合流先部隊に、機体を移行していきます。
移行した機体を取り消したい場合は、【t】ボタンで数を調節します。
D合流数を決めたら、【OK】ボタンをクリックします。合流が実行され、部隊アイコンに表示される機数が変更されます。
「分散」とは、1つの部隊を、2つの独立した部隊に分割する行動です。部隊数が減少した状況下で、前線に致命的な切れ目が生じそうになったときなど、一時的に部隊数を増やしたい場合に使います。
■分散できない部隊
編成数が1機の部隊は分散できません。
燃料不足や移動力不足で、分散先の地形ヘックスにたどり着けない部隊は分散が実行できません。
勝敗条件ラベルが設定された部隊は分散できません。
部隊の総数が、シナリオマップで設定された最大部隊数に達しているときは、分散行動そのものを実行することができません。
■分散の処理と影響
分散を行なっても、部隊の部隊レベル・燃料・弾薬・疲労度などはそのまま維持されます。
分散では、分散元の部隊を完全に編成数「0」にはできません。最低でも1機の編成数は残ります。
分散先の場所は、その部隊が進入可能な地形である必要があります。
分散した結果、分散先の部隊が未索敵の敵部隊の支配地域に引っかかると、通常の移動のときと同様に、遭遇戦に巻き込まれます。同様に、迎撃範囲に入ってしまい迎撃を受けることもあります。
分散した部隊は、そのターンでの行動が終了となります。
@行動パレットで「分散」ボタンをクリックします。
A分散可能な場所に目標マークが表示されるので、クリックで選択します。
B「分散」ダイアログが表示されます。左側が分散元、右側が新たに分散で作られる部隊の概要です。ここで、ダイアログ中段の【s】ボタンをクリックして、分散元部隊から新部隊に、機体を移行していきます。
移行した機体を取り消したい場合は、【t】ボタンで数を調節します。
C分散数を決めたら、【OK】ボタンをクリックします。分散が実行され、指定したヘックスに新たな分散部隊が現われます。
不要になった部隊は「解散」して、戦場マップ上から削除することができます。取り消しはできないので、この操作は慎重に行なってください。
部隊を解散するときは、行動パレットの「解散」ボタンをクリックします。すると「解散確認」ダイアログが表示されるので、【はい】ボタンをクリックします。
「部隊表」パレット(93ページ参照)で、目的の部隊を選択して【Delete】ボタンをクリックすることでも、解散を実行できます。
プレイ中のゲームで、勝利の見込みがなくなったときなどは、【ゲーム】>【降伏】メニューを実行します。すると、降伏を実行するかどうか訊ねる「確認」ダイアログが表示されるので、降伏するなら【はい】ボタンをクリックします。
通常のゲームの中断や終了と異なり、降伏するとそのゲームでの戦果や経過をまとめたエンディング画面が表示されます。