マップエディタ

マップエディタの概要

 ユーザーがオリジナルのマップデータを作成するためのツールがマップエディタです。
 このゲームには、102種類(計134枚)のマップが収録されていますが、さらに変化に富んだマップでプレイしたい場合には、このマップエディタでマップデータ作成を行なうことができます。
 マップエディタでは、オリジナルのマップデータ作成だけでなく、既存のマップデータに変更を加えて楽しむこともできます。また、歴代の大戦略シリーズのマップデータを開いて編集することも可能です。
■マップエディタの起動方法
 マップエディタは、ゲーム本編とは別プログラムになっています。
 マップエディタを起動するときは、Windowsの【スタート】ボタンをクリックし、表示される【スタート】メニューから【プログラム】をポイントします。メニュー内のプログラムグループ「SystemSoft Game」内の「大戦略パーフェクト2.0」の「マップエディタ」をクリックしてください。

マップの新規作成・読み込み・保存

マップの新規作成

 新たにマップを作成するときは、【ファイル】>【新規作成】メニューを実行します。すると全面が「海」の地形で構成された64×64ヘックスのマップが表示されます。
 マップサイズは後から変更することができます。

マップの読み込み

■マップの読み込み
『大戦略パーフェクト2.0』の既存のマップデータ(拡張子「.dm2」)や、既存のシナリオマップデータ(拡張子「.dc2」)、作成途中で保存しておいた中間マップデータ(拡張子「.dt2」)を読み込むときは、【ファイル】>【マップを開く】メニューを実行します。すると「マップを開く」ダイアログが表示されるので、まず、目的のデータの種類を【ノーマル】【シナリオ】【中間データ】で切り替えます。続けてデータを選択して、【開く】ボタンをクリックしてください。
■歴代の大戦略シリーズのマップの読み込み
『大戦略 for Windows95』(拡張子「.exm」)、『大戦略WINU』(拡張子「.dfm」)、『大戦略W』(拡張子「.da4」)、『リアルタイム版大戦略』(拡張子「.da4」)、『大戦略Y』(拡張子「.ddm」)、『大戦略Yインテグラル』(拡張子「.ddm」)、『大戦略Z』(拡張子「.map」)、『大戦略Zパワーアップキット』(拡張子「.pmp」)、『現代大戦略2001』(拡張子「.wfm」)、『現代大戦略2002』(拡張子「.wfm」)、『現代大戦略2003』(拡張子「.gdm」)、『大戦略パーフェクト1.0』(拡張子「.dpm」)、『リアルタイム版大戦略パーフェクト1.0』(拡張子「.drm」)のマップデータを読み込むことができます。
 読み込むときは、【ファイル】>【大戦略シリーズマップを開く】メニューを実行します。すると「大戦略シリーズマップを開く」ダイアログが表示されるので、目的のデータを選択して、【開く】ボタンをクリックしてください。このとき、部隊が初期配置されているマップでは、部隊が削除されて地形のみが読み込まれます。
 ただし、『現代大戦略2003』と『リアルタイム版大戦略パーフェクト1.0』のマップだけは、初期配置部隊を含めて読み込むことができます。この場合も、一部の初期配置部隊に関しては、変更が加えられることがあります。

マップの保存

■中間マップデータの保存
 作成途中のマップデータを保存するときは、【ファイル】>【中間ファイルで名前を付けて保存】メニューを実行します。すると「中間ファイルで名前を付けて保存」ダイアログが表示されるので、任意の名称を付けて、【保存】ボタンをクリックします。中間データ形式(拡張子「.dt2」)で、ファイルが保存されます。
 一度中間データを保存すれば、以後は【ファイル】>【中間ファイルで上書き保存】メニューを実行するだけで、その中間データに上書き保存が行なわれます。
 この形式のファイルは、そのままではゲーム中でプレイできない形式ですが、設定の不整合を含めて、マップ上のすべての作業途中のデータが保存されます。ただし下絵のデータは、中間データには保存されません。
■マップデータファイルの保存
 実際にゲーム中でプレイ可能なマップデータ形式には、3種類があります。
 一般的なマップデータ形式のノーマルマップデータ、ゲーム開始時にブリーフィング画面・作戦指令書などが表示されるシナリオマップデータ、そしてその2種類のいずれかのマップデータ複数枚で構成されたキャンペーンマップデータです。
 ノーマルマップデータとシナリオマップデータ保存場所は通常、『大戦略パーフェクト2.0』がインストールされたディレクトリ内にある「map」フォルダを選択します。
 プレイ可能なノーマルマップデータ・シナリオマップデータとして保存する場合、設定の整合性の矛盾や設定漏れがないかなどが自動的にチェックされ、不備が見つかると「マップチェック」ダイアログで報告されます。不備を修正しない限り、その形式では保存ができません。
※キャンペーンマップデータについては『キャンペーンシナリオの作成・編集』(144ページ)を参照してください。
●ノーマルマップファイルの保存
ノーマルマップ形式でファイル保存するときは、【ファイル】>【ノーマルマップファイルとして保存】メニューを実行します。すると「ノーマルマップファイルとして保存」ダイアログが表示されるので、任意の名称を付けて、【保存】ボタンをクリックします。ノーマルマップデータ形式(拡張子「.dm2」)で、ファイルが保存されます。
シナリオ設定が入力されているマップデータを、ノーマルマップ形式として保存すると、シナリオ設定の部分は削除されます。この場合、それでも保存を実行するかどうか確認するダイアログが表示されます。
●シナリオマップファイルの保存
シナリオマップ形式でファイル保存するときは、【ファイル】>【シナリオマップファイルとして保存】メニューを実行します。すると「シナリオマップファイルとして保存」ダイアログが表示されるので、任意の名称を付けて、【保存】ボタンをクリックします。シナリオマップデータ形式(拡張子「.ds2」)で、ファイルが保存されます。
シナリオ設定が入力されていないノーマルマップデータを、シナリオマップ形式として保存しても、ゲーム開始時にブリーフィング画面などは表示されません。この場合、それでも保存を実行するかどうか確認するダイアログが表示されます。

マップエディタの基本操作

4つの配置モード

 マップ上に配置できる要素は、地形・部隊・増援部隊・ラベルの4種類があり、それぞれ専用のモードで配置を行ないます。
●地形配置モード:地形を描画するときは、【編集】>【地形配置モード】メニューを実行して、地形配置モードに切り替えます。
●部隊配置モード:部隊を配置するときは、【編集】>【部隊配置モード】メニューを実行して、部隊配置モードに切り替えます。配置した部隊に勝敗条件ラベルを貼るときも、このモードで行ないます。
●増援配置モード:ターンの途中で登場する増援部隊を配置するときは、【編集】>【増援配置モード】メニューを実行して、増援配置モードに切り替えます。増援配置した部隊に勝敗条件ラベルを貼るときも、このモードで行ないます。実際の増援部隊の配置方法などは、増援ターンの指定(141ページ参照)を除いて、部隊配置モードに準じます。
●ラベル配置モード:マップ上の特定地点・建物に地名などの地形ラベルを貼ったり、建物に勝敗条件ラベルを貼るときは、【編集】>【ラベル配置モード】メニューを実行して、ラベル配置モードに切り替えます。なお、部隊に勝敗条件ラベルを貼るときは、このモードではなく、部隊配置モードまたは増援配置モードで行ないます。
※モード切り替えは、「ツール」パレット上の各モード切り替えボタンでも行なえます。

「ツール」パレット

【ウィンドウ】>【ツール】メニューを実行すると、「ツール」パレットが表示されます。マップエディタのほとんどの主要機能は、「ツール」パレットから呼び出して操作できます。
 パレット上段には、各モードへの切り替えボタン群、マップの表示方法を切り替えるボタン群、各種パレットを呼び出すためのボタン群が配置されています。中段には、選択中の地形・部隊アイコン表示欄、地形描画に使用するツールボタン群、部隊配置に使用するツールボタン群、下絵の表示方法を変更するボタン群が配置されています。
 ボタンは、現在のモードで使用できるものだけがアクティブになります。アクティブなボタンにマウスポインタを重ねると、そのボタン名がヘルプチップとして表示されます。
 配置などの操作を行なうときは、モード切り替えボタンでモードを選択し、必要に応じて各種パレットを表示、ツールボタン群でツールを選択してマップ上でツールを使用するというのが、基本的な操作の流れになります。
■拡張情報
「ツール」パレット右下の「拡張情報を表示」ボタンをクリックすると「ツール」パレットが拡張され、マウスポインタが置かれたヘックスのXY座標と地形アイコン・地形名が表示されます。
 また、マウスポインタが置かれたヘックスに配置された部隊の兵器タイプミニアイコンと部隊名が、高度階層順に表示されます。この場合、収納・搭載された部隊は表示されません。

「HQマップ」パレット

【ウィンドウ】>【HQマップ】メニューを実行すると、「HQマップ」パレットが表示されます。「HQマップ」パレットには、マップ全体が縮小表示されます。【イメージ】ボタンをオンにすると地形すべてが、【建物】ボタンをオンにすると建物だけが表示されます。
■表示範囲の移動
 マップの表示範囲を別の場所に移動させたいときは、「HQ」パレット上で、目的の場所をクリックするか、四角い白枠をドラッグします。
※表示範囲はウィンドウのスクロールバーでも移動できます。
また、シフトキーを押しながら右クリックすると、マップ上のマウスポインタが掌ツールになります。この状態でマウスをドラッグすると、表示範囲を移動できます。

マップ全体の設定

 マップを作成するときは、地形・部隊・ラベルを配置する前に、マップ全体に関する設定を先に済ませておきます。

マップサイズの変更

 マップを新規作成すると横64×縦64ヘックスのマップサイズが自動的に使われます。これを変更するには、【編集】>【マップサイズの変更】メニューを実行します。
「マップサイズの変更」ダイアログでは、「横幅」と「縦幅」をそれぞれ、「48」「64」「128」「256」ヘックスのいずれかのサイズから選択できます。このとき、どこを基準点の「アンカー」にしてサイズ変更を行なうのか、アンカーボタンで設定します。
 横48ヘックス×縦256ヘックスといった縦長マップや、横64ヘックス×縦48ヘックスの少し横長のマップなど、組み合わせ次第でいろいろなサイズのマップを作成することができます。
※新規のマップでなく作成途中のマップをサイズ変更する場合、大きなサイズから小さいサイズへ変更を行なうと、配置済みの地形が一部削除されるので注意してください。小さいサイズから大きいサイズへの変更では、新たな拡張部分には海の地形が暫定的に描かれます。
※下絵を読み込んであったマップでサイズを変更すると、下絵がクリアされてしまうので注意してください。その場合、もう一度下絵を読み込み直してください。

下絵の活用

■下絵の読み込み
 新たにマップを作成するときは、地図などの下絵を参照しながら作業すると便利です。
【ファイル】>【下絵を開く】メニューを実行すると、あらかじめスキャナなどで取り込んでおいたビットマップ形式のファイル(拡張子「.bmp」)やJPEG形式のファイル(拡張子「.jpg」「.jpeg」)を読み込んで、下絵として表示することができます。
 この場合、「下絵位置」ダイアログが表示されるので、白枠をドラッグして下絵の位置を決定します。このとき【全体に貼り付け】をチェックすると、マップ全体にフィットするように下絵が自動的に拡大縮小されます。
※下絵の読み込み後にマップサイズの変更を行なうと、読み込んだ下絵もクリアされてしまうので、その場合は再度下絵を読み込み直してください。
■下絵を貼り付ける
 クリップボードにビットマップ形式またはJPEG形式の画像データがあるときに、【ファイル】>【下絵を貼り付ける】メニューを実行すると、クリップボードデータを下絵として貼り付けることができます。
 この場合、下絵の読み込み時と同様に、「下絵位置」ダイアログが表示されます。
■下絵の移動
 一度読み込んだり貼り付けた下絵は、【ファイル】>【下絵を移動する】メニューを実行すると表示される「下絵位置」ダイアログで、再び位置や表示比率を変更できます。
■下絵の表示方法
 下絵を読み込んである場合、【ツール】>【マップの描画方法】>【下絵のみ】【マップのみ】【透過】メニューのいずれかを選択することで、下絵の表示方法を選択できます。

マップ設定

 マップデータには、マップ全体に関する各種項目や初期パラメータを、あらかじめ埋め込んでおくことができます。これがマップ設定です。
 マップ設定は【編集】>【マップ設定】メニューを実行すると表示される「マップ設定」ダイアログで行ないます。
 なお設定された項目は、実際のゲーム中ではゲーム開始時の「マップ設定」ダイアログ(11ページ参照)で、確認と一部の項目の変更ができます。
 ここでは、マップエディタだけで設定が可能な項目を中心に解説します。
●マップ名:マップの名称を全角20文字(半角40文字)以内で設定することができます。
●ターン制限:そのマップでのゲームのターン制限数を、「1」〜「999」までの範囲で設定できます。
●難易度:ゲームの難しさである「難易度」として表示される項目を、「☆☆☆☆☆」(もっともやさしい)〜「★★★★★」(もっとも難しい)までの6段階から選択できます。ただしこれは実際の難易度ではなく、マップの作者からプレイヤーに向けた目安表示です。
●昼夜:ルール設定で「昼夜」を【あり】に設定してある場合に限って、昼夜に関する設定を変更できます。通常のターンは昼間だけですが、夜間ターンだけしかない【夜のみ】や、昼夜が交互に訪れる【昼夜】を設定できます。【昼夜】にした場合は、「昼夜ターン」欄で、昼夜が切り替わるターン間隔を数値指定できます。また、「開始時間」欄で、1ターン目を【昼】にするか【夜】にするか選択できます。
●メッセージ:「新規ゲーム」ダイアログのコメント欄などに表示される説明文を、全角256文字まで入力することができます。
●参戦:8つに色分けされた陣営ごとに、担当プレイヤーを設定します。人間プレイヤーの担当ならば【USER】、コンピュータの担当ならば【COMP】、その陣営が登場しない場合は【不参戦】にします。
 新規作成時はすべての陣営が【不参戦】に設定されています。【不参戦】の場合は、その他の項目を設定することができません。
●陣営:各参戦陣営には、全角8文字(半角16文字)以内で任意の陣営名を付けることができます。
●生産:各参戦陣営には、あらかじめ兵器の生産タイプを割り当てておかなければいけません。選択できる生産タイプは、既存の36種類と、ユーザーが独自に編集して生産タイプ一覧ダイアログ(113ページ参照)の生産タイプスロットに登録してある生産タイプ(最大100種類)です。
 オリジナルの生産タイプを作成・編集するときは【ファイル】>【生産タイプ】>【編集】メニューを実行して、生産タイプ一覧ダイアログを呼び出します。詳しくは、『生産タイプ編集』(112ページ)を参照してください
 ※ゲームプログラムから生産タイプ一覧ダイアログを呼び出すこともできます。
●資金:ゲームの開始時に、その陣営が所持することになる軍資金を、「0」〜「99999999」の範囲で設定することができます。
●部隊:その陣営が所持できる最大部隊数を、「1」〜「999」の範囲で設定することができます。マップ作成中に、部隊の配置数がこの数値を越えようとすると、警告が表示されて、それ以上の部隊を配置できなくなります。
 マップエディタの操作にまだ習熟していなくて、配置する予定の部隊数がはっきりしない場合は、最初にこの数値を最大値に設定しておいて、マップ作成を終了する段階で実際の配置数に合わせて数値を調整する方法もあります。
●生産:ルール設定で「生産数制限」を【あり】に設定してある場合に限って設定できます。陣営ごとに生産できる部隊の上限数を、「1」〜「999」の範囲で指定できます。ゲーム中は、生産制限数に達すると、以後その陣営は部隊生産を行なえなくなります。
●【BGM】:BGMとして演奏する曲をコンボボックスで選択できます。このとき、【BGM】ボタンをクリックすると選択中の曲を試聴できます。ユーザーが独自に作成したWAVE形式(拡張子「.wav」)のBGMを選択することもできます。その場合、WAVEファイルを、『大戦略パーフェクト2.0』がインストールされたディレクトリ内の「bgm」フォルダに入れておくと、BGMとして選択できるようになります。
●思考:その陣営をコンピュータが担当したときの、思考ルーチンの傾向を、以下の3種類から選択することができます。
 侵攻重視:果敢に前進・攻撃・占領を繰り返す攻撃型の思考です。
 防衛重視:敵陣営からの攻撃に対して防御を固める防衛型の思考です。
 攻防均等:情勢を見ながら攻撃と防御を程よくこなす思考です。
●同盟:参戦陣営ごとに「同盟」欄で他の陣営色にチェックを入れると、その陣営と相互に同盟関係を設定できます。同盟は最大7陣営間で結べます。また、最大で4つの同盟関係を設定することができます。
 同盟はあくまで、同じ同盟以外の陣営は敵とみなすという関係であり、プレイヤーが直接、同盟陣営の部隊を操作することはできません。

ルール設定

 マップごとに適用されるルールセットを、あらかじめマップデータに設定しておくことができます。
 ルールセットの指定を行なうときはまず、「マップ設定」ダイアログ下部の【ルール設定】ボタンをクリックして、「ルール設定」ダイアログを呼び出します。そして「ルール:」コンボボックスで、適用したいルールセットを指定します。
 ルールセットは、あらかじめ用意されている「初級ルール」「中級ルール」「上級ルール」の3種類と、ユーザーが新たに作成したオリジナルのルールセット20種類(あらかじめ「大戦略ZPK」「現代2003」「大戦略WINU」の3種類のルールセットが登録されています)の中から選択することができます。
 20種類のユーザールールセットを選択した場合は、そのルール設定内容がマップデータに埋め込まれます。また、ユーザールールセットに対して、「ルール設定」ダイアログで変更を加えると、その変更内容もマップデータに埋め込まれます。ただし、保存してあった元のユーザールールセットにはいっさい変更が加えられません。
 ルールセットとは無関係に、そのマップに固有のオリジナルルール設定をマップデータに埋め込んでおくことも可能です。その場合は、「ルール:」コンボボックスで、【カスタム】というルールセットを選択して、各ルール項目を設定します。
 すでに作業途中のマップで、部隊を収納配置していたり、スタック配置していた場合は、それらが変更されるようなルールセットに、途中で切り替えることはできません。
■オリジナルのルール作成
 ユーザーオリジナルのルールセットを作成して保存しておきたいときは【ファイル】>【ルール作成】メニューを実行して、ルールセット一覧ダイアログを呼び出します。詳しくは、『ルール設定』(102ページ)を参照してください。
※ゲームプログラムからルールセット一覧ダイアログを呼び出すこともできます。

勝利条件設定

 通常、敵陣営のすべての首都を占領するか、敵陣営のすべての部隊を撃破して戦場マップ上から駆逐すると、そのマップでの勝利になりますが、建物や部隊に勝敗条件ラベルを貼り付けた場合は、より詳細な勝利条件を設定することができます。
 勝利条件の設定を行なうときはまず、「マップ設定」ダイアログ下部の【勝利条件設定】ボタンをクリックして、「勝利条件設定」ダイアログを呼び出します。
 ここで、参加陣営ごとのタブをクリックして、陣営ごとに勝利条件を設定します。「不参戦」に設定してある陣営は、内容を変更できません。
●【建物勝利条件】:チェックすると、他陣営の建物に設定してある勝敗条件ラベルを有効にできます。さらに【すべて】を選択した場合は、勝敗条件ラベルの貼られたすべての建物を占領・破壊しなければ、勝利条件を満たしたことになりません。【どれかひとつ】を選択した場合は、そのうちのひとつでも占領・破壊すれば、勝利条件が成立します。
●【部隊勝利条件】:チェックすると、他陣営の部隊に設定してある勝敗条件ラベルを有効にできます。さらに【すべて】を選択した場合は、勝敗条件ラベルの貼られたすべての部隊を撃破しなければ、勝利条件を満たしたことになりません。【どれかひとつ】を選択した場合は、そのうちのひとつでも撃破すれば、勝利条件が成立します。
●【輸送勝利条件】:チェックすると、自陣営の部隊に設定してある輸送の勝敗条件ラベルを有効にできます。
輸送勝利条件とは、特定の部隊を輸送目標地点まで輸送または移動(自ら移動しても構いません)するという特別な勝利条件です。輸送目標地点まで、どれだけの数の部隊を輸送したらいいのか、「達成機数」欄でパーセンテージ設定できます。
 設定できるのは、部隊数ではなく編成数でのパーセンテージになります。例えば、特殊部隊の3部隊(編成数・計30人)に輸送の勝敗条件ラベルを貼り、パーセンテージを「20」%以上にした場合、編成数が6人に減った1部隊だけでも輸送目標地点に輸送できれば勝利条件を満たしたことになります。逆に、3部隊残っていても、その編成数の合計が5人以下になったら輸送勝利条件満たすことはできません。
 輸送目標地点は、輸送の勝敗条件ラベルを貼った部隊ごとに個別に設定します。
 輸送の勝敗条件が設定された部隊を、輸送目標地点まで移動したり輸送したりすると、その地点で部隊が自動的に回収されてマップ上から消えます。同時に、回収された部隊の編成数がカウントされ、達成機数に達すると勝利条件を満たしたとみなされます。
 なお、自陣営の輸送の勝敗条件が設定された部隊が戦闘で損害を受け、輸送勝敗条件達成機数を下回ると、その時点でその陣営は敗北したとみなされます。
●ターンオーバー:「ターン制限」数が経過した時点で、その陣営が【勝利】【敗北】【引分】のどの状態になるかを選択できます。「ターン制限数以内に、勝敗条件ラベルをクリアできなかったら負け」という設定にしたいのなら【敗北】を選択します。逆に、「ターン制限数以内に、プレイヤーが敗北しなかったら(持ちこたえたら)勝ち」という設定にしたいのなら【勝利】、という要領で設定します。

シナリオ設定

 シナリオマップデータには、ゲーム開始時のブリーフィング画面で表示される文章やシナリオクリア時のエンディング文章を組み込んでおくことができます。これがシナリオ設定です。ノーマルマップデータには、シナリオ設定は保存されません。
 シナリオ設定は【編集】>【シナリオ設定】メニューを実行すると表示される「シナリオ設定」ダイアログで行ないます。
■ブリーフィング
●【ブリーフィングを表示する】:ゲームの開始時に、新聞記事風にシナリオ解説したブリーフィング画面を、表示するかどうか設定できます。また、本文の表示方法を、ページ単位で画面を切り替えていく【ページ】方式と、文章を上下にスクロールさせていく【スクロール】方式の2種類から選択することができます。
●見出し:ブリーフィング画面での新聞見出し風の大見出しを、全角11文字(半角22文字)以内で入力することができます。
●小見出し:ブリーフィング画面で、大見出しの下に表示される小見出しを、全角20文字(半角40文字)以内で入力することができます。
●本文:ブリーフィング画面で状況概要として表示される本文を、全角1200文字(半角2400文字)以内で記述することができます。この文章は、ブリーフィングの冒頭から複数画面に渡って自動的に流し込まれるため、行頭に「、」「。」を書かないなどの、日本語特有の禁則処理は行なわれません。
●ブリーフィング画像:「シナリオ設定」ダイアログ右上のボックスをクリックすると、「ブリーフィング画面ビットマップの設定」ダイアログが表示されます。ここでビットマップ画像ファイル(拡張子「.bmp」)を選択すると読み込まれて、実際のブリーフィング画面の左下に表示されるようになります。画像サイズは横216ピクセル×縦160ピクセルが原寸ですが、それ以外のサイズの場合は、自動的に縦横比率固定で拡大縮小されて表示されます。
■作戦指令書
●【作戦指令書を表示する】:ゲームの開始時に、ブリーフィング画面の作戦指令書画面を表示するかどうか設定できます。また、本文の表示方法を、ページ単位で画面を切り替えていく【ページ】方式と、文章を上下にスクロールさせていく【スクロール】方式の2種類から選択することができます。
●作戦名:ブリーフィング画面の作戦指令書画面で表示される小見出しを、全角20文字(半角40文字)以内で入力することができます。
●本文:ブリーフィング画面の作戦指令書画面で作戦内容として表示される本文を、全角1200文字(半角2400文字)以内で記述することができます。この文章は、作戦指令書の冒頭から複数画面に渡って自動的に流し込まれるため、行頭に「、」「。」を書かないなどの日本語特有の禁則処理は行なわれません。
■勝利条件
●勝敗条件:ゲーム開始時に表示されるブリーフィング画面の勝利条件画面の、勝敗条件本文を、全角140文字(半角280文字)以内で記述することができます。実際の勝敗条件ラベルなどの設定と矛盾しないように気を付けてください。
●参戦陣営:ブリーフィング画面の勝利条件画面で表示される参加陣営を、全角224文字(半角448文字)以内で記述することができます。実際の参戦陣営の設定と矛盾しないように気を付けてください。
■エンディング
●【エンディングを表示する】:チェックすると、シナリオマップのクリア時に、エンディング画面が表示されるようになります。
●見出し:エンディング画面で表示される新聞見出し風の大見出しを、全角20文字(半角40文字)以内で入力することができます。
●本文:エンディング画面で状況概要として表示される本文を、全角1200文字(半角2400文字)以内で記述することができます。この文章は、エンディング画面の冒頭から複数画面に渡って自動的に流し込まれるため、行頭に「、」「。」を書かないなどの日本語特有の禁則処理は行なわれません。
●エンディング画像:シナリオ設定ダイアログ右下のボックスをクリックすると、「エンディング画面ビットマップの設定」ダイアログが表示されます。ここでビットマップ画像ファイル(拡張子「.bmp」)を選択すると読み込まれて、実際のエンディング画面の左下に表示されるようになります。画像サイズは横216ピクセル×縦160ピクセルが原寸ですが、それ以外のサイズの場合は、自動的に縦横比率固定で拡大縮小されて表示されます。
■【ブリーフィング】ボタン
ボタンをクリックすると、設定した文章や画像が実際のブリーフィング画面でどのように表示されるか、プレビュー確認できます。表示されるのは、ブリーフィング画面のブリーフィング・作戦指令書・勝利条件です。プレビュー中に、【戻る】をクリックすると前の画面に、【次へ】をクリックすると先の画面に表示が切り替わり、【開始】をクリックするとプレビューが終了します。
※【編集】>【ブリーフィングプレビュー】メニューを実行することでも、プレビュー確認できます。
■【エンディング】ボタン
ボタンをクリックすると、エンディング用に設定した文章や画像が実際のエンディング画面でどのように表示されるか、プレビュー確認できます。プレビュー中に、【戻る】をクリックすると前の画面に、【次へ】をクリックすると先の画面に表示が切り替わり、【閉じる】をクリックするとプレビューが終了します。
※【編集】>【エンディングプレビュー】メニューを実行することでも、プレビュー確認できます。

地形の描画

基本的な描画手順

 マップに地形を描くときの基本的な操作手順は以下のとおりです。
@【編集】>【地形配置モード】メニューを実行して、地形配置モードに切り替えます。
A【ウィンドウ】>【地形パレット】メニューを実行して「地形パレット」を表示し、描画したい地形ボタンをクリックで選択します。
※「地形パレット」では【基本地形】【建物A】【建物B】【橋】【道路/河川】の5種類のタブをクリックすることで、パレット内に表示される地形の種類を切り替えることができます。また、地形ボタンの上にマウスポインタを重ねるとその地形名がヘルプチップとして表示されます。
※選択した地形は、「ツール」パレット上の「地形パレット:」欄に実寸でアイコン表示されます。
※各地形の特徴は、「地形情報」「地形移動表」「地形回避表」「輸送可能地形」の各パレットで確認することができます。
※マップ上で描画済みの地形ヘックスを右クリックすると、その地形が描画対象として選択されます。
B【ツール】メニューで、描画種類やペン種類を選択します。
Cマップ上でマウスをクリックするか、始点から終点までドラッグすると、選択した地形が描画されます。

描画種類

【ツール】>【描画種類】メニューと「ツール」パレット上のボタンで選べる描画種類には以下の種類があります。
●【ペン】:ヘックスをクリックすると、その地点だけに地形を描画できます。ドラッグすると連続して描画できます。
●【線】:ドラッグすると描画対象のヘックスが線状に仮表示され、終点でマウスボタンを離したときに描画が実行されます。単にクリックすることで、その地点だけに地形を描画することもできます。
●【箱塗り】:ドラッグすると描画対象のヘックス範囲が箱状に仮表示され、終点でマウスボタンを離したときに描画が実行されます。単にクリックすることで、その地点だけに地形を描画することもできます。
●【塗りつぶし】:クリックした地形と同じ地形範囲を、選択した地形で塗り潰します。
●【コピー】:ドラッグするとコピー範囲が灰色の箱状に仮表示され、終点でマウスボタンを離すと、コピー範囲を移動できるようになります。この後、別の地点でもう一度クリックすると、ペーストが確定します。範囲を選ぶとき単にクリックすると、1ヘックスだけがコピーされます。
●【道路/河川削除】:選択されている地形とは無関係に、道路の敷かれたヘックスをクリックすると、その地点の地形上に敷かれた道路だけを削除できます。ドラッグすると連続して道路を削除できます。

ペン種類

【ツール】>【ペン種類】メニューと「ツール」パレット上のボタンで選べるペン種類には以下の2種類があります。
●【シングルヘックス】:地形を、1ヘックスだけ描画するときに用います。
●【メガヘックス】:地形を、中心点1ヘックスと周囲6ヘックスの計7ヘックスまとめて描画できる太いペンです。

特殊な地形

■首都と生産可能地形
 各陣営には必ず1つずつ首都を配置しなければいけません(首都の代わりに、部隊の司令部を配置することでも構いません)。
 ゲーム中、その陣営に部隊を生産させたい場合は、兵器の種類に応じて、生産可能な地形を配置しておかなければいけません。たとえば、せっかく海と港があっても、海軍基地がなければ、その陣営は艦船を生産することができなくなってしまいます。
■海軍基地・港・橋
 マップ上での海岸線の向きに合わせて、海軍基地地形・港地形にはそれぞれ4種類のヘックスグラフィックが用意されています。
 橋地形には、河川の流れの向きに応じるためと、変則的な形の橋を配置可能にするという意味合いから、9種類のヘックスグラフィックが用意されています。橋地形は、実際のゲームでは、出入口以外からは地上部隊が進入できないという点に注意してください。
■道路・河川・深河川・凍結河川
 道路地形・河川地形・深河川地形・凍結河川地形は、たとえ別の描画種類とペン種類を選択していても、強制的に描画種類が「線」、ペン種類が「シングルヘックス」に固定されます。
 道路と河川類は、それ自体が独立した地形ではないため、他の地形の上に重なって描画されます。
■ミサイル基地
 ミサイル基地を配置した後で、そのヘックスを右クリックすると【プロパティ】メニューが表示されます。これを実行すると、「弾道ミサイル設定」ダイアログが表示されます。
「ミサイル種類:」コンボボックスでは、そのミサイル基地から「射撃」できる弾道ミサイルを設定できます。このとき、弾道ミサイルは、その陣営の生産タイプに設定された種類以外も選択できます。
 また「ミサイル数:」では弾頭数を「0」〜「10」の範囲で、「発射間隔:」では射撃後に次弾が発射できるようになるまでのターン間隔を「0」〜「255」の範囲で設定できます。ターン間隔を「0」にすると、1ターンの間に複数の弾道ミサイルを発射できるようになります。
■空白地形
 地形の中で、空白地形だけは特別な地形です。この地形には、いかなる部隊も進入できません。
 この特性を利用して、マップの一部だけを進入禁止エリアにしたり、マップの上下左右に帯状に配置して、規格外のサイズのマップを擬似的に作成することも可能です。

「建物数情報」パレット

 マップ上に配置した陣営ごとの建物数と軍資金収入額は、【ウィンドウ】>【建物数情報】メニューを実行したときに表示される「建物数情報」パレットで確認することができます。表中の数字は上段が建物数、下段が得られる軍資金を表わしています。

部隊の配置

基本的な配置手順

 マップに部隊を配置するときの基本的な操作手順は以下のとおりです。
@【編集】>【部隊配置モード】メニューを実行して、部隊配置モードに切り替えます。
A【ウィンドウ】>【部隊パレット】メニューを実行して「部隊パレット」を表示します。
B「部隊パレット」の「配置陣営:」コンボボックスで、配置したい部隊の陣営を選択します。すると『マップ設定』(123ページ参照)でその陣営に設定してあった生産タイプの兵器がパレットに表示されます。ここで、配置したい部隊をクリックして選択します。
※「兵器タイプ:」コンボボックスでは、表示される兵器タイプを絞り込むことができます。
※リスト上部の6つのボタンをオン・オフすると、表示される兵器タイプを高度階層別に絞り込むことができます。
※リストの兵器をダブルクリックすると、「兵器詳細情報」ダイアログ(44ページ参照)が表示されます。
※「配置機数:」コンボボックスでは、配置する部隊の編成機数を設定できます。
※選択した部隊は、「ツール」パレット上の「部隊パレット:」欄にアイコン表示されます。
Cマップ上でマウスをクリックすると、選択した部隊が配置されます。
※部隊を配置できる地形は、その部隊が進入可能な地形に限られます。
※『マップ設定』の「部隊」欄(125ページ参照)で陣営ごとに設定してあった数値(「1」〜「999」)が、配置できる部隊数の上限となります。

部隊描画種類

【ツール】>【部隊描画種類】メニューと「ツール」パレット上のボタンで選べる配置ツールには以下の種類があります。
●【部隊配置】:ヘックスをクリックすると、その地点に部隊を配置することができます。
●【部隊移動】:配置済みの部隊がいるヘックスをクリックすると、そのヘックスが半透明の白色表示になります。続けて、別の地点でもう一度クリックすると、元の地点から部隊が削除され、新たな地点へと部隊が移動します。このとき、輸送部隊が他の部隊を搭載していたり、スタック配置・収納配置されているなど、複数の部隊が元のヘックス上に存在する場合は、それらすべての部隊が移動します。
●【部隊削除】:このツールを使って配置済みの部隊をクリックすると、「解散確認」ダイアログが表示されます。ここで【はい】をクリックすると部隊が削除されます。収納・搭載中の部隊をクリックした場合は、削除したい部隊をポップアップメニューで選択しなければいけません。なお、他の部隊を搭載している輸送部隊を削除すると、搭乗している部隊も同時に削除されます。

収納配置と搭載配置

 部隊を建物に収納した状態で配置する場合は、収納可能な建物をクリックしたときに表示されるポップアップメニューから【ここに収納】サブメニューを選択します。
※収納可能な建物の真上に配置したい場合は、ポップアップメニューから【ここに配置】メニューを選択します。
 部隊を輸送部隊に搭載した状態で配置する場合は、搭載可能な部隊をクリックしたときに表示されるポップアップメニューから【ここに搭載】サブメニューを選択します。
※輸送部隊がさらに輸送部隊を搭載していて、そこに搭載配置したいという場合は、ポップアップメニューをさらにたどって、該当する輸送部隊の下に表示される【ここに搭載】サブメニューを選択します。

部隊プロパティ

 配置した部隊を右クリックして【プロパティ】メニューを実行すると、「部隊プロパティ」ダイアログが表示されます。
■部隊名称
 配置した部隊に、全角16文字(半角32文字)以内で任意の部隊名称を付けることができます。初期状態の部隊名称は、兵器名称と同一の名称になっています。
■機数
 配置済みの部隊の編成数を、コンボボックスで変更できます。
■経験値
 配置した部隊の初期経験値を「0」〜「250」の範囲で入力できます。経験値の数値によって、部隊レベル「Lv」も、E→D→C→B→A→☆と変化します。
■部隊の勝敗条件ラベル
「部隊プロパティ」ダイアログでは、配置した部隊に勝敗条件ラベルを貼ることができます。
●輸送勝敗条件
「勝敗条件:」欄で【この部隊の輸送を成功条件に加える】を選択すると、輸送の勝敗条件ラベルが貼られます。その場合さらに、「輸送先の座標(x,y):」で、移動・輸送目標地点のXY座標を指定する必要があります。
なお、輸送の勝敗条件ラベルを貼った場合は、「勝利条件設定」ダイアログ(127ページ参照)の「達成機数」欄で、どれだけの編成数の移動・輸送に成功したら勝利となるか、あわせて設定する必要もあります。
輸送の勝敗条件ラベルは、人間プレイヤーが担当する自陣営の部隊にしか貼れません。
●部隊勝敗条件
「勝敗条件:」欄で【この部隊の全滅を勝敗条件に加える】を選択すると、勝敗条件ラベルが貼られます。この勝敗条件を敵陣営の部隊に設定した場合は、その部隊を破壊すると勝利条件を満たしたとみなされます。自陣営の部隊に設定した場合は、その部隊を破壊されると自陣営が敗北したとみなされます。

「部隊ラベル一覧」パレット

 部隊に貼った勝敗条件ラベルは、【ウィンドウ】>【部隊ラベル一覧】メニューを実行したときに表示される「部隊ラベル一覧」パレットで確認することができます。
「部隊ラベル一覧」パレットには、その部隊の兵器タイプ「Tp.」のミニアイコン、「部隊名」、部隊の「陣営色」、部隊のXY「座標」、「勝敗条件」の内容(輸送の勝敗条件の場合は「輸」の表示と目標のXY座標、通常の勝敗条件の場合は「勝敗条件」と表示)が表示されます。
「部隊ラベル一覧」パレットで部隊をダブルクリックすると、部隊のいるヘックスが点滅し、その部隊が画面外にいるときに限ってセンタリング表示されます。

部隊の初期武装パック

 部隊が複数の武装パックを装備している場合は、初期状態の武装パックを指定することができます。
 武装パックを選択するときは、部隊を右クリックして【武装交換】メニューを実行し、「武装交換」ダイアログを表示します。後の操作は『行動――武装交換』(85ページ参照)に準じます。

部隊配置後の変形

「変形」能力がある部隊には、移動可能な車両形態と、移動不可能な陣地形態の2種類が、あらかじめ部隊パレットに用意されています。
 これらの部隊を一度配置してしまった後で、もう一方の形態に変更したい場合は、部隊を右クリックして【変形】メニューを実行します。すると変形を行なうかどうかの「確認」ダイアログが表示されるので、変形させるなら【はい】ボタンをクリックします。
 このとき、その部隊は変形可能な地点に配置されている必要があります。
 なお、一度変形した部隊は、再度変形することで、元の形態に戻すことができます。

部隊のオート移動設定

 配置した部隊には、オート移動での移動経路と移動目標地点を設定しておくことが可能です。オート移動を設定するときは、【ウィンドウ】>【オート移動】メニューを実行して、「オート移動」パレットを表示します。設定方法は、ゲーム中での『オート移動の方法』(62ページ参照)に準じます。
 オート移動を設定した部隊の陣営をコンピュータプレイヤーが担当した場合、思考ルーチンに優先する形で、それらの部隊が移動目標地点へと移動するように動作します。
■オート移動の経路確認と解除
 オート移動を設定した部隊の移動経路は、再度「オート移動」パレットで【部隊選択】し、【移動設定】ボタンをクリックすると表示されます。
 部隊に設定されているオート移動を解除したいときは、部隊を右クリックして【オート移動解除】メニューを実行します。

「部隊表」パレット

【ウィンドウ】>【部隊表】メニューを実行すると、配置した部隊を一覧できる「部隊表」パレットが表示されます。ゲーム中の「部隊表」パレット(93ページ参照)と構成はほとんど同じですが、一部の機能が変更されています。
●陣営選択:パレット左上のコンボボックスでは、「部隊表」パレットで表示する部隊の陣営を選択できます。
●【増援ターン変更】:現在表示中の陣営に、増援部隊が配置してある場合、増援部隊の登場ターンをまとめて変更できます。詳しくは『登場ターンの変更』(141ページ)を参照してください。
●【ターン別削除】:現在表示中の陣営に、増援部隊が配置してある場合、登場ターン別に、増援部隊をまとめて削除できます。詳しくは『増援部隊のターン別削除』(142ページ)を参照してください。
●【全部隊削除】:現在表示中の陣営の、マップ上に配置してある部隊をすべて削除できます。実行すると「確認」ダイアログが表示されるので、削除するなら【はい】をクリックします。
●【Property】:クリックすると「部隊のプロパティ」ダイアログ(137ページ参照)が表示されます。
■部隊番号の整列
 部隊の配置と削除を繰り返していると、部隊番号の一部に欠落が発生します。そのようなときに【編集】>【部隊番号の整列】メニューを実行すると、欠落した部隊番号が自動的に詰められて、すべての陣営の部隊リストが更新されます。

その他の部隊操作

■部隊詳細情報
 配置した部隊の「部隊詳細情報」ダイアログ(95ページ参照)を見るときは、部隊を右クリックして【詳細】メニューを実行します。
■部隊の削除
 配置した部隊の削除は、部隊を右クリックしたときに表示される【削除】メニューからも実行できます。

増援部隊の配置

基本的な増援配置手順

 マップに増援部隊を配置するときの基本的な操作手順は、通常の部隊配置に準じますが、増援の登場ターンの設定が必要になります。
@【編集】>【増援配置モード】メニューを実行して、増援配置モードに切り替えます。
A【ウィンドウ】>【部隊パレット】メニューを実行して「部隊パレット」を表示します。
B「部隊パレット」には、通常の部隊配置のときと異なり、「増援ターン:」欄が追加表示されます。ここで、増援配置したいターンを選択します。ゲーム中は、このターンになると増援部隊がマップ上に登場します。
※増援ターンとして設定できる数値は、「2」から『マップ設定』の「ターン制限」欄(124ページ参照)で設定してあったターン数(最大「999」)の間になります。
Cあとの配置方法は、通常の部隊配置の方法に準じます。
※「部隊パレット」で「増援ターン:」欄のターン数を変更すると、そのターンに配置した増援部隊以外は、マップ上から表示が隠れます。表示が隠れている増援部隊は、「増援ターン:」欄を配置したターン数に変更することで、再びマップ上に表示されるようになります。なお、「部隊表」パレットでは、現在マップ上に表示されているターンの増援部隊は黒字で、表示が隠れているターンの部隊は灰色で表示されます。

登場ターンの変更

 増援部隊に設定した登場ターンは、部隊ごとに変更することができます。この場合、マップ上の増援部隊を右クリックして【プロパティ】メニューを実行し、「部隊プロパティ」ダイアログを表示します。続けて「増援ターン」欄でターンを変更します。
 複数の増援部隊が同一ターンに登場する設定になっていた場合、それらの登場ターンをまとめて別のターンに変更することもできます。その場合、「部隊表」パレットを表示し、変更したい増援部隊の陣営を表示します。続けて【増援ターン変更】ボタンをクリックして、「増援ターン変更」ダイアログを表示します。
 ダイアログの左側で変更元のターン数を、右側で変更後のターン数を指定し、【変更】ボタンをクリックすると、対象の増援部隊すべての、登場ターンが変更されます。

増援部隊のターン別削除

 複数の増援部隊が同一ターンに登場する設定になっていた場合、それらの増援部隊を登場ターン別にまとめて削除することができます。その場合、「部隊表」パレットを表示し、変更したい増援部隊の陣営を表示します。続けて【ターン別削除】ボタンをクリックして、「増援ターン別削除」ダイアログを表示します。
 ダイアログで削除したい増援部隊のターン数を指定し、【削除】ボタンをクリックすると「確認」ダイアログが表示されます。ここで【はい】ボタンをクリックすると、そのターンに増援配置されていたその陣営の増援部隊がすべて削除されます。

ゲーム中での増援部隊の登場

 マップに増援配置した部隊は、ゲーム中に設定されたターンが訪れると、増援部隊として戦場マップ上に登場します。このとき、本来増援部隊が登場するヘックスに別の部隊が存在してスタック制限で登場できない場合は、指定登場地点の近くのヘックスから登場します。
 登場可能なヘックスがない場合は、その増援部隊は削除されます。

ラベルの配置

基本的なラベル配置手順

 マップに地形ラベルを配置するときの基本的な操作手順は以下のとおりです。
@【編集】>【ラベル配置モード】メニューを実行して、ラベル配置モードに切り替えます。
Aラベルを貼りたい地形をクリックして、「ラベル」ダイアログを表示します。
Bその地形に単に名称を付けたいときは、「ラベル名」欄に全角16文字(半角32文字)以内でラベル名を入力し、【OK】ボタンをクリックします。
C選択した地形が建物だった場合は、勝敗条件ラベルを貼ることができます。その場合、【勝敗条件ラベルとする】をチェックして、【OK】ボタンをクリックします。
※建物に名称を付けないまま勝敗条件ラベルを貼った場合、ラベル名としてその建物の地形名が自動的に入力されます。このラベル名は後から変更することも可能です。
※敵陣営や中立の建物に勝敗条件ラベルを貼った場合は、それらの建物を占領・破壊すると勝利条件を満たしたとみなされます。自陣営の建物に貼った場合は、それらの建物を占領・破壊されると自陣営が敗北したとみなされます。
※配置できる地形ラベル数は、勝敗条件ラベルを含めてひとつのマップで最大1000までに制限されています。

「地形ラベル一覧」パレット

 地形に貼ったラベルは、【ウィンドウ】>【地形ラベル一覧】メニューを実行したときに表示される「ラベル一覧」パレットで確認ができます。
「ラベル一覧」パレットには、そのラベルの「No.」、ラベルが貼られた「地形名」、ラベルの「ラベル名」、中立以外の建物に貼られたラベルだった場合はその建物の「陣営色」、地形のXY「座標」、「勝敗条件」の有無が表示されます。
「ラベル一覧」パレットでラベルをダブルクリックすると、ラベルの貼られたヘックスが点滅し、その地形が画面外にあるときに限ってセンタリング表示されます。

ラベルの再編集

 配置済みのラベルを再編集するときは、ラベルが貼られた地形を再度クリックするか、右クリックして【プロパティ】メニューを実行し、「ラベル」ダイアログを表示します。ここでラベル名や勝敗条件に変更を加えて【OK】ボタンでダイアログを閉じると、変更が反映されます。

ラベルの削除

 配置済みのラベルを削除するときは、ラベルが貼られた地形を右クリックして【削除】メニューを実行します。すると「削除確認」ダイアログが表示されるので【はい】ボタンをクリックすると、その地形ラベルがマップ上から削除されます。
 地形ラベルが削除されると、「ラベル一覧」パレットでのラベルNo.が自動的にリナンバリングされます。

キャンペーンマップの作成・編集

キャンペーンマップの新規作成手順

@キャンペーンマップを作成するときは、その素材となる単体のノーマルマップまたはシナリオマップを、あらかじめ複数枚(最大50枚)作成して、マップデータ形式(拡張子「.dm2」「.ds2」)で保存しておく必要があります。
A素材を用意したら、【ファイル】>【キャンペーン新規作成】メニューを実行して、「キャンペーン編集」「マップリンク図」の2つのダイアログを表示します。後者は、そのキャンペーンマップに登録した全マップのリンク状態を、ツリー状に表示・確認するためのものです。
「キャンペーン編集」ダイアログの上段の「キャンペーン名:」では、全角16文字(半角32文字)以内でキャンペーンマップ名を付けることができます。
Bダイアログ下部の【マップ設定】ボタンをクリックすると、「マップ設定」ダイアログが表示されるので、用意しておいた1番目のマップファイルを選択して開きます。
 マップが読み込まれると、ダイアログ中央にその縮小イメージが表示され、下段には「マップ名」とメッセージ内容が表示されます。
Cそのマップで勝利・引分・敗北したときに、それぞれどのような処理に進むか、ダイアログ上段右側の「勝利リンク」「引分リンク」「敗北リンク」の各コンボボックスで選択できます。
●【終了】:そのマップで勝利・引分・敗北したときは、自動的にキャンペーンが終了するという設定です。
●【エンディング】:そのマップで勝利・引分・敗北したときは、マップのシナリオ設定の「エンディング」を表示するという設定です。
●【リトライ】:そのマップで勝利・引分・敗北したとき、再度そのマップをプレイするという設定です。
●【マップ追加】:そのマップで勝利・引分・敗北したときは、次のマップに進む(リンクする)という設定です。この処理方法を選択すると、「マップ指定」ダイアログが表示されるので、次のマップを選択してください。
Dリンク先のマップが読み込まれると、今度はそのマップが「キャンペーン編集」ダイアログに表示されます。このとき、先程のリンク元マップ名が、ダイアログ上段左側の「リンク元マップ」欄に表示されます。また、登録したマップのリンク構造が「マップリンク図」ダイアログにツリー状に表示されます。
 同様の手順で、3番目、4番目…のマップを順次読み込んで登録してください。
※現在表示されているマップのリンク元のマップを表示したいときは、「リンク元マップ」欄でそのマップ名をダブルクリックします。
※複数のマップを登録した状態で、その中の任意のマップを「キャンペーン編集」ダイアログに呼び出すときは、「マップリンク図」ダイアログで、目的のマップをクリックします。
※登録したマップを差し替えたいときは、そのマップを「キャンペーン編集」ダイアログに呼び出し、ダイアログ下部の【マップ変更】ボタンをクリックします。
※一度登録したマップを削除したいときは、そのマップのリンク元マップを「キャンペーン編集」ダイアログに呼び出し、削除したいマップへのリンクを変更して、リンクを断ち切ります。
Dキャンペーンマップを構成するすべてのマップを登録し終えたら、最後に【保存】ボタンをクリックします。すると「キャンペーンデータとして保存」ダイアログが表示されるので、任意の名称を付けて【保存】ボタンをクリックします。保存場所は、『大戦略パーフェクト2.0』がインストールされたディレクトリ内にある「map」フォルダを選択します。キャンペーンデータ形式(拡張子「.dc2」)で、ファイルが保存されます。

キャンペーンマップの編集

 キャンペーンマップのデータファイルには、キャンペーンを構成している各マップに含まれるすべての要素がまとめて保存されます。このため、各マップに変更などを加えたときは、キャンペーンマップにそれらのマップを読み込み直して、再度、更新保存する必要があります。
 キャンペーンマップを再度編集したい場合は、【ファイル】>【キャンペーン編集】メニューを実行して、「キャンペーンを開く」ダイアログを表示します。ここで保存してあったキャンペーンマップファイルを選択して【開く】ボタンをクリックし、「キャンペーン編集」ダイアログを表示します。

キャンペーンマップ作成時の注意点

 キャンペーンマップでは、前のマップで生き残った自陣営の部隊は、自陣営の首都または司令部の周辺などに、手動または自動的に配置されて次のシナリオがスタートします。このとき、前のマップで所有していた司令部部隊だけは、新しいマップに持ち越されません。
 前のマップの部隊と新しいマップに配置されている部隊の総数が、新しいマップに設定されている部隊の制限数を越えた場合は、前のマップからの持ち越し部隊のうち上限数を越えた分の部隊は、コンピュータが自動的に選別・削除したうえで、部隊が配置されます。
 キャンペーンシナリオでは、1枚目のマップでプレイしたときのルール設定と自陣営の陣営色が、以後も使用されます。
 キャンペーンシナリオでは、1陣営あたりの部隊数が、すべてのマップを通して最大999部隊に制限されます。
 その他の特徴については『キャンペーンシナリオ』(86ページ)もあわせて参照してください。

マップエディタの補助機能

陣営色の入れ替え

 マップ上にある程度部隊や建物を配置したあとで、ある陣営の陣営色と別の陣営の陣営色を総入れ替えしたいというとき、ひとつ一つ配置し直すのは大変です。そのようなときは、【編集】>【陣営色の入れ換え】メニューを実行すると表示される「陣営色の入れ換え」ダイアログを使用します。

マップチェック

 マップの作成がある程度進んだら、【編集】>【マップチェック】メニューで、建物数の制限や首都が欠けていないかなどのデータの整合性チェックを行ないます。整合性に問題があったときなどは、注意事項がダイアログ表示されます。
 マップチェックは、マップを実際にプレイ可能なマップデータファイルとして保存するときにも自動的に行なわれます。
 不整合があった場合は、そのデータを中間データとしては保存できますが、マップデータとしては保存できません。

マップ画像の出力

【編集】>【ビットマップファイルへの出力】メニューを実行すると、現在編集中のマップデータを、ビットマップファイルの画像イメージとして出力することができます。
 この場合、画像として出力できるのは地形ヘックスのイメージだけになります。配置した部隊やラベル表示などは、画像イメージには含まれません。

表示関連機能

【表示】>【大範囲表示】【中範囲表示】【小範囲表示】メニューを切り替えることで、マップの表示比率を変更することができます。
【表示】>【ヘックス枠】メニューではヘックス枠表示のオン・オフを、【表示】>【部隊表示】メニューでは部隊アイコン表示のオン・オフを、【表示】>【地形ラベル】メニューでは地形ラベル表示のオン・オフを、【表示】>【勝敗条件ラベル】メニューでは建物・部隊の勝敗条件ラベル表示のオン・オフを、それぞれ切り替えることができます。

作業のアンドゥ機能

【編集】>【元に戻す】メニューを実行すると、直前の地形描画や部隊配置などの作業を取り消せます。また、取り消した作業は【編集】>【やり直し】メニューで、再度実行することもできます。